「してあげる」はいくない!

そもそも「いくない!」もいくない!日本語なのです。
そのようなことばを使っている不心得者が、ヒトサマのことば遣いに難癖をつけるのは
いかがなものか・・・と思うのです。
でも、長年に亘って鍛えた面の皮が思い切り厚くなっているので、書いちゃうもんね。

先日、妹につきあってオシャレなぶちっくに行ったのです。
こっちはサッカー貧乏で、オシャレな春物なぞ買う余裕なし。
妹がセーターを選ぶのを指をくわえて見ていたのですが・・・・
オシャレな男子店員のあるひとことに、わたしはムッと・・・・
リネンの涼しげなサマーセーターに同色のストライプの入ったスカートを合わせて、
「さわやかでしょう。ぜひこの組み合わせで着てあげてください。
きてあげる・・・だあ?
誰に着てあげるというのよ?

最近このことば遣い、料理番組でもよく出くわすのです。
「ここでよく炒めてあげて、ふたをしてあげて、5分蒸してあげてくださね。
始めは「炒めて揚げて」かと思ったら、違うのです。
3回も揚げたら真っ黒焦げになっちゃう。
なにか、心を込めて作って「あげて」いることを表現したいのでしょうか。
丁寧さを出したいのでしょうか?
しかし、用語法が違うだけでなく、わたしには気持ち悪い!
押しつけがましいではありませんか。

ついでに我が子やペットに「してあげる」も、わたしの感覚ではNGです。
我が子が「してくれる」も、家族の中では良いけど、他人に使っちゃヘン。
「ウチの猫のミーちゃん、最近ご飯あまり食べてくれないの。だから、新発売の
○○あげたら、とってもよく食べてくれたの。」
は、ペット愛好家同士、または家族の間では通用しても、
猫が好きかどうかわからない他人との会話では、避けた方がよろしいようで。
なんでも丁寧が良いという傾向が最近は強いようですが、
わたしのような古い人間は、背中をくすぐられるような気持ち悪さを感じます。
「蚊に食べられた」と言われて激しくびっくりしたこともあります。
それじゃ、巨大な蚊に頭からガブリと飲み込まれる光景を想像してしまう。
「蚊に食われた」は、別に悪い言葉では無いと思うのですが・・・
そういうのがいやなら「蚊に刺された」ということばもありますね。

と、この書庫では、古い人間ぶりを発揮するつもりですので、
気に入らない方もあるでしょう。
それに、わたしとて偉そうにヒトサマのことば遣いをとやかく言えるほど
清く正しく美しい?日本語を遣っているわけではありません。
ヘンな言葉遣いでも結構好きなものも多いのです。
オバの世迷い言・・・と、軽くスルーしてくださいまし。