J2備忘録① 「導かれし者 流浪のストライカー福田健二の闘い」

FC東京がめでたくも元日まで試合をしてくれたので、シーズンオフが短くなってしまいました。
選手たちもとても充実した締めくくりになった反面、公式試合も早く始まりますから、オフが短くて怪我や疲労からの回復がどうなのか、少し気になるところです。
今季はポポヴィッチさんが監督となるし、今野選手もいなくなるそうなので、昨季の柏のような快進撃は難しいだろうと思います。
それでもまずは焦らず、ブレないで着実にチームを作ってほしいと願っています。
が、うまくいかないと~備忘録なぞ必要のないくらいすぐにJ2に逆戻りしてしまうかもしれません。
すると今度は他のJ2チームサポにいやがられるほどの力もないかも・・・・と、ネガティブなことを考え出すと止まらなくなるのでやめて、そうはならない、うまくいかなくてもJ1にしがみつくことを念じて、この短いシーズンオフに昨季のJ2体験を記録しておこうと思います。
 
まずは、この人の本を読んだので・・・
 
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07刊行の「RUNー流浪のストライカー、福田健二の闘い」(小宮良之著)が加筆修正され「導かれし者(副題同じ)と表題も変わって、文庫として去年11月刊行されました。
「RUN」は刊行当時評判になり、ナオも賛辞を送ったので、読んだ人も多いことと思います。
わたしは、福田選手が好きなので断片的なことは知っていましたが、この本を読むのは初めてでした。
彼のFC東京在籍は01年に途中加入、03年に途中移籍と慌ただしく、本書によれば彼にとってFC東京は居心地がよくなかったようです。
名古屋に加入した頃の彼からすれば、東京での結果は物足りませんでした。
東京でのエピソードを長澤コーチが語っていますが、デビュー当時の「東京の至宝」の勘違いぶりと、福田選手の気概とが伝わってきました。
在籍中の得点も6点と多くはありませんが、ゴール前で迫力のあるプレーの印象は強く、仙台経由で海外へ旅立ったこともむしろ期待を持って見ていました。
言っても仕方のないことなのですが、「生まれた時代を間違えた」と言いたくなる人がたまにいますが、福田選手もそうなのではないかと思います。戦国時代だったら、さぞかし勇猛果敢な武将になったでしょう・・・そうでなければ10年遅く生まれていたら・・・と思ってしまいます。
でもそれはどうしようもないことで、過酷な経験や不本意なことも数多く味わいながらも、そのプレーで見る人の心に印象深く残る選手であることに違いありません。
 
この本を読んだので、昨季の福田選手のプレーを見たくなって、とりあえず東京のアウェイゲームを見ようかと思ったら、なんと録画してなかったことに今頃気がついた!
夫が録画してDVDに落としてくれるはずが、愛媛戦だけない~(東京ホームゲームには福田選手は出場していません)。
確かに見ても愛媛に退場者が出たこともあって、東京の一方的な試合になってしまったのであまり参考にならないか・・・試合後の福田選手のコメントは彼らしさが出ていましたが。
 
それで番組表で「愛媛全ゴール」があることを発見、途中からですが見てみました。
このCSで放送している「全ゴール」って、失点シーンも含めているので、失点の多いチームはあまり見たくないかも。東京編でもジェフにボコボコやられたのが映っていや~な気分になりました。
福田選手に戻ります。
昨季は出場試合自体が少ないし、ゴールは一つだったかと記憶していますが?
でもそのゴール集で気がついたことがありました。
愛媛のゴールシーンの後、喜ぶ選手たちを尻目に、ゴールネットの中でボールを拾っている選手の後ろ姿が何度か写っていました。たぶんその選手は拾ったボールを抱えて走り、センターサークルに置きに行くのでしょう。
その選手の背番号は24.
そして、彼は天皇杯浦和戦でゴールを決めてシーズンを終えました
活躍できなかったのは、怪我もあったのでしょうか。監督の起用法もあったのでしょうか。
詳しいことはわかりませんが、彼には不本意なシーズンだったのでしょう。
それでも最後の試合、浦和戦で得点するなんて福田健二らしいと思います。
しかもアシストしたのは、浦和に在籍したことのある三上卓哉選手で、引退が決まっていたそうです。
3点リードされた後半のアディショナルタイムのゴールですから、試合には何も影響はありませんが、それでも忘れられないゴールシーンに福田健二選手がいるということ、今も変わらないのですね。
 
年齢から見ても先発フル出場が楽ではないのかもしれませんが、来季も福田選手らしいプレーを見せてほしいと思います。