ACL Jリーグ勢全滅なれど「フットボールはお金だけではない」

実のところ柏や名古屋の結果については、あまり興味がありません。
ACLでベスト8に一番近かったのは、我が東京であると思っていました
柏、名古屋がリーグ戦でもたついていること、Gリーグでもさほど良い試合は多くなかったことなどに比べて、「何があっても相手が誰でもブレないもんね」の頑固オヤジに率いられた東京は、ACLではなかなか鮮やかな闘いをしてきました。
チーム状態から考えても、ベスト8に残る可能性は、Jリーグチームの中では東京が高かったと思います。
しかしGリーグ最終戦蔚山に負けてしまったため、アウェイで戦わなければならなかったこと、相手はアジア最強とか言われる広州恒大であることなど、ネガティブな要素も大きい・・・
 
試合を見ると(正直言うとあまりちゃんと見ていません、録画を今朝流して見ました)、案の定、前半はアウェイの雰囲気に飲まれ気味、良くない入り方になってしまいました。
 
わたしが心配だったのは、今の季節、広州はメチャクチャに蒸し暑いこと。
以前香港に住んでいたので、呼吸すらも苦しいような90%を超える湿度、夜になっても30度近い暑さは忘れられません。
わたしは香港が好きですが、気候だけは苦手です。
広州は香港より内陸ですが、似たようなものでしょう。
蒸し暑いのに芝が長い。
これは体力がもつか心配です。
 
それでもとにかく前半は無失点で・・・と誰しも思っていたでしょうが、あえなく崩され失点。
ちょっと東京の流れかと思った矢先、というのもありがちな展開です。
 
しかし、蔚山戦もこの試合も、結局得点できなかったことが敗因でした。
それについて長々述べる時間も気力もないので、やめます。
 
リーグ戦でタフな土曜日に試合をしてきた東京、それでも相手より足が止まらず頑張ったことは評価して良いと思います。
浦和戦に続いて、権田の責任感と執念を見て、感動も覚えました。
でも負けた。悔しい、残念な気持ちでいっぱい。
 
試合後のポポ監督のコメントが、また彼独特の面白さ。
負け惜しみと言えば負け惜しみですが・・・
レフェリーをピカソに喩えるあたり、たいそうな皮肉屋さんです。
「今日、私たちが示したのは、やはりサッカーがお金だけではないということです。そして、サッカーにとって何が裕福なことなのかを示すことができたと思っています。私たちのチームのプレーのクオリティ、そして将来性、未来に向けての方向性を見せられたのだから。そういう意味では、私たちがお金ではない裕福なチームだと示すことができたと思っています」

今の中国の人には一番通じにくい論理かと思います。
 「メイレイヤ~(何言ってんだよ)?、じゃおまえら勝ったか?」と言われておしまいって気がする。
 
CLでビッグイアを持って帰ったのは、どこか?
 
 
東京だって、去年北九州にアウェイで負けた時、三浦泰年監督に「東京のようなビッグクラブ」と言われたではないですか。
Jリーグの中で、お金のないチームではありません。
 
そう、プロフットボールはある意味お金次第。
 
でも・・・・・・・・・
たとえば、ノーリッジがガナーズと引き分けた試合、あれはどうだったか。
お金ではないフットボールのすばらしさを堪能しました。
仙台にはすごくお金があるとは思えないけど、今はリーグのトップを走っています。
ガンバは大枚はたいて今野選手を呼んだけど・・・・・・
 
翻って、マンチェスターシティにしても、長年マンチェスターユナイテッドの下風にあって悔しさを溜め込んでいたサポーターの気持ちになったら、ただお金で云々とばかりは言えません。
 
 
結局、わたしはロマンチストのポポ監督の言葉に、ほろ苦い気持ちを抱きつつ、それでも肯きます。
なぜフットボールに心奪われるのか。
その魅力は、権ちゃんの涙に凝縮されるように、お金には代え難いものがあるからです。