"EPITAPH"とともに思いを馳せる11.23国立の敗戦

泣きながら甲斐の国に戻った夫が、毎日のように泣き言を言ってましたが、今日になってあの日のレポを送ってきました。
 
以下、蘇我夫のレポと写真です。
いまさらどなたが見て下さるものやら、わかりませんが。
 
 
J1 昇格決定戦 国立 大分戦
 
今年を象徴するような結果で悲しい終戦
 
King Crimson Epitaph
Where every man is torn apart with nightmares and with dreams.
Will no one lay the laurel wreath when silence drowns the screams.
Confusion will be my epitaph, as I crawl this cracked and broken path.            
If we make it we can all sit back and laugh
But I fear tomorrow I'll be crying, yes I fear tomorrow I'll be crying.   
 
思いのほかこの敗戦が堪えていて、なかなか振り返る気持ちになれませんでした。
 こういう時は音楽、私の場合は結局は50年近く親しんだロックが気持ちを落ち着かせてくれます。
 クリムゾンやら、フロイドやら、スプリングスティーンやら、ジョニ・ミッチェルやら、L.コーエンやらN.ヤングやらJ.ジョプリンやらの暗い歌をやたらと聴いておりました。
 
 そんなこちらにはお構いなく、敗戦直後の神戸TD退任、その後の木山君退任発表と、珍しくクラブは素早く動き始めています。
 今年のチームはどうだった、とか来年はこうなって欲しいなどの、あーだこーだは、まだ天皇杯もあるので、気が向けばその後にでも考えてみたいとは思います。
 J2だろうとどこだろうと、質はともかく、サッカーが見られることに変わりはないし、JEFが、置かれた状況で一生懸命戦ってくれれば、まずはそれで幸せと思います。
 とは言っても、ほとんど掴んだと信じたJ1が、後5分+で逃げていったショックは思っていた以上に大きかった。
 1111日間のそれぞれの願いが、努力が、戦いが、あと5分踏ん張れずに終わりました。
 あのタケのループ岡本の頭上をゆっくりと越えてゴールに向かう軌跡と、芝を叩いて悔しがる勇人の姿は一生忘れないでしょう。
 いつもはなんとなくへらへらしてる兵働谷澤が目の前で大泣きしてるのを見せられて、悔しいとか残念とかよりも、とにかく悲しかった。
 時間が少し経って今度はやっぱり悔しさが募ります。 PO制度がなけりゃここまで来れなかった、とか大分おめでとう、とかは全くないですね。
 あんなつまらんサッカーに負けるなんて。
 ちゃんとフットボールしてたのはウチじゃないか、理不尽な。 
 
 悔し紛れの、八つ当たりとは承知していますが、「思いの強さが」だの「背負ってるものの違いが」だののゴタクにもうんざりです。
 放漫経営のツケを業界団体が救済し、それを客や税金に付け回し、それでもなお巨額の債務超過を抱え、経営上J1に上がらないと大変だ、と。
 そんなの我々の会社でありえるか。 クラブ消滅の危機にサポは出来ることはなんでもするでしょうし、大分サポの愛情にも行動力にも頭が下がります。 それが大分の選手の気持ちを奮い立たせたのは否定しませんが、勇人ヨネ木山君の思いや引き受けている重圧はそんなに軽いのか。
 理不尽なのもフットボールの魅力の一つと理解していても、やっぱりこの負けは嫌だ。 とは言っても残念ながら、ゲームをそれなりに支配してもゴールが遠い、相手がなりふり構わず来た時に自分たちの戦いができない、ちょっとした集中の切れから終盤に失点する、と今年の敗戦パターンを象徴するような結果でした。
 固まったメンバーとヨネの復調で、最後の最後に今年最も充実したサッカーで連勝して、国立までたどり着き、あと5分のところまでは来ました
 結果論と思いますが、ヨネの交代の時に、相手のパワープレイを守りきるメッセージは出せなかったのか。 木山君のこうしたダンディズムや若さは大好きだけれど、ここ一番で勝ち切る、逃げ切るためには無様でも、との覚悟がチームにちょっとだけ足りなかったのかも知れません(今年のJFK甲府に最も感じた強さでもあります)。
 これを甘さと言えばそうなのでしょうけれど、これはもうクラブの良くも悪くも性格でしょうがないなあ。 がつがつ勝ち負けだけに拘るチームも好きくないし。 このとても嫌な時代に、サポーターの数も特に多いわけでもないのに、ユナパや環境含めたチームの規模を、債務超過にも陥らずに維持してくれているクラブには感謝します。
 既に私の来年のシーチケは申し込み済でしたが、敗戦後、ふーちゃんの分も発作的に申し込んじゃいました(残念ながら夫婦ダービー来年もなしだから)。
 馬鹿だとは思うけど、サポに出来ることなんて応援以外には限られてるからなあ。
 天皇杯もあるし、まだ今年の木山君でのJEFが見られることを感謝しつつ今年以上に厳しくなること必定の来年のJ2についても楽しみになってきました。 結局、普通に強いはずのチームが甲府以外は全部残っちゃいました。
 万博でJ1最後の情けない試合を見せられた大阪の強豪ともやれれば面白いな。 待ってろ万博。
 
 強化の責任者はどうなるのか、監督は誰にやってもらうのか、選手構成はどうなるのか、そもそも予算は、と心配は尽きませんが、今考えてもしゃあない。 ただ、監督については某スポーツ紙に載った名前は勘弁して欲しいと個人的には思います。 武闘派のDFに個人技に優れたブラジウを足して後はお任せ、というスタイルもJEFに向いているとは思えないし、結局タイトル一つ取れてないこともそうですけど、何より、負けたナビ決勝表彰式での選手のあきれた態度や、オリンピックで試合終盤痛んだ東が立ち上がろうとしたら、「倒れてろ」と怒鳴るような人間に指導されたらどうなるのか。
 全く個人的なフットボール感ですが、私には勝ち負け以前の大事なことのように思われます。
  まあ、値札は高そうだから無いとは思うけど。 原点回帰(どこへ?)だの継続(何を?)より、変化する勇気を大事に思う私ですが、最低限、フェアに矜持を持ってフットボールを尊敬して闘う美しさだけは、これからも見せて欲しいとは願っています。 
 
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雨の国立に集結したJEFサポ。ぼんやり広いここでは難しかったけど、頑張った
 
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大分サポの皆様には良い日になりましたね。ちぇ
 
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ヨネのヘッド
 
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智のシュート。 どっちか入ってればなあ
 
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健太郎と大分の9バック
 
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飛び込む藤田
 
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兵働がヘッドでスラす
 
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谷澤のトラップ
 
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トーレ投入も実らず
 
終了後の写真は撮れませんでした。
 
 
わたしも目の前で兵働さんが顔を覆って泣いているのを見たら、もう涙が止まりませんでした。いつもは気持ちの見えない人だなぁと思っていたのですが、その彼があんなに泣くとは・・・そして立ち上がれない勇人・・・あの光景は忘れないでしょう。
大分の経営問題については、わたしはよくわからないのですが、ご縁のあるトリサポの呼びかけに応えて、ほんの少し募金しました。しかし、経営の失敗と今回のPO決勝戦を結びつけて美談仕立てにするマスコミには違和感を感じます。
 
そして文中、とんでもないことが書いてあるのにお気づきでしょうか?
わたし、ジェフの年間チケットホルダー???
 
それもこれも国立まで行って負ける黄色犬が悪い!