天皇杯第3回戦 ジェフ×東京 夫婦ダービー、フクアリに復活。

東京が勝ったのだから、レポはふうちゃんが書くように、と蘇我夫。
勝ったったって、試合では勝ってないよ。PKで決着つけただけじゃん。と、ワタクシやや不満ながら、試合はかなり面白いものでしたし、両方の選手をよく知っている東京サポなんてそんなにいないだろうと思うので、長くなりそうですが、書いてみます。
 
久しぶり・・・2011年4月(震災後の再開、米本が2度目の大怪我をした、ミリガンの手とオーロイの頭でゴールされたあの試合)以来のフクアリアウェイ側。
夫はバックスタンドホーム寄りに、わたしはアウェイ寄りに陣取りました。同じ列にいたので、ホーム寄りでカメラを構えたり、テキトーに「あっこちゃん」のマフラーぐるぐるに付き合ったりの夫が見える・・・ヘンな感じ。
いつもはわたしもホーム側で応援している黄色選手たちが、今日は対戦相手だわ。
 
イメージ 1
 
前のリーグ戦でわけのわからない警告2枚もらってケンペスが出場停止。
これはモリゲが代表で不在、ヒョンスが怪我で離脱、CBが加賀と丸山という東京には助かりました。
秀人がCBで出るのかと思ったら、秀人はベンチ、ボランチはアーリアとヨネちゃん(ジェフのヨネちゃんは米倉と表記します)。三田ことタマが先発、ルーカスも使う、東はポポさんとしては外せないとなるとこういうスタメンになるのでしょう。秀人が途中出場で試合に入っていけなかった(気合いはじゅうぶんでしたが)ように見えたことが、この試合を難しくしたひとつの要素かなと思います。
ジェフはケンペスの代わりに森本が先発、元緑とあって東京サポ大ブーイング。ベンチの谷澤には盛大な拍手。ヤザはわかっているかな?彼はシーズン途中で東京から去ったけど、東京サポはヤザが今も大好きだって。
で、森本ですが、どうもやっぱりジェフは高い買い物してしまったようですね。裏は取れてもそれからの動きが全然鈍かったし、競り合いでも加賀にも丸山にも勝てていませんでした。不調の加賀、経験の少ないマルを助ける結果に。
 
イメージ 10
↑森本が裏に抜けてシュート。塩田がセーブ。森本の見せ場はこれくらいだったような。
 
東京のCBは裏を取られすぎ、リーグ戦だと心配です。
 
 
でも、東京の守備は大塚翔平町田也真人、深井によるゴールとそのひとつ前のシュートシーンまでは、よく集中していました。
ジェフの山口智竹内彬(成長著しいヒョヌンが先発することが多くなりましたが、このコンビは経験豊富です)のCBも非常に集中していたし、SBの高橋シュンキも守備では良い働きをしていたので、締まった良い試合になりました。
シュンキはルーカスとやりあって、よく頑張っていたと思います。タマのシュートをライン上でクリアしたのもシュンキでした。
 
 
イメージ 9
↑タマのシュート。
 
 
イメージ 2
ルーカスの取ったPK、ジェフサポには不満かもしれないけど、まずアーリアのスルーで勝負の半分決まり。経験豊富なルーカス、エリア前で米倉に引っかけられたのには倒れず、エリア内で智ともつれるように倒れてPKゲット。
3人目で初めての女の子とナオと栗原トレーナーとの赤ちゃん、3人分のゆりかごダンス。
今村主審のフェレリングには、この後東京も苦しむことになります。
好ゲームでしたが、レフェリングは残念。
 
右SBの米倉はジェフ最大の武器だと思いますが、この試合でも一度惜しいシュートがありましたし、何度もサイドを脅かそうとしていました。でも決定的な仕事は小さな「ジェフの正統派」とわたしが勝手に呼んでいるヤマトくんが。
この試合の楽しみは若いヤマトくんと東京のタマがどれくらい頑張るか、でしたが、1年先輩のヤマトくんの勝ち。東京の大きなボランチアーリアやヨネちゃんに何度も潰されながら、最後に深井にすばらしいヒールパスを出して、延長に持ち込ませました。
タマは自分でも言っているように、前半の決定機は決めなくてはいけませんでした。
 
 
HTに黄色い夫が「このままじゃ終わらないと思うよ。PK戦だね」と言う。わたしもこのまま東京が追加点を取れないとそうなるかもと思うけど、PK戦はキライだ~
 
東京の決定機は6回くらいあったでしょうか。
ことごとくバーやポストにあたるという、東京らしさを発揮して、追加点を奪えないまま、先発で頑張っていたヤマトと途中出場の翔平、深井の意地で、同点弾を許してしまいました。
 
イメージ 11
↑ヨネちゃんとヤマト。
リーグ戦ジェフ対神戸のレポで書いたように、28番町田也真人くん、ジェフサポ期待通りの活躍でした。
ヨネちゃんの長い足の間に挟まりそう。
ジェフにとっては京都戦では90分もたなかったヤマトくんが120分走れたこと、大きな収穫ではないかと思います。
ヤマトのような選手がわたしは大好きなので、嬉しいような、この試合に限ってはおとなしくしてほしかったような・・・
 
イメージ 12
↑森本に代わって入ったヤザ。
さすがに森本を諦めたか・・・ヤザ、大塚翔平と入ってからの方がヤマトくんとの距離感も良く、東京はマークがずれ気味になりました。
 
イメージ 13
深井のシュート。東京側から見たら、もっと近い距離で打ったように見えたのですが、写真では深井が写っていません。
28番はパスを出したヤマト。
 
イメージ 14
ちっこいヒトビトが喜んでる・・・
 
東京は平山投入も、いまいち良いボールがはいらない。
 
イメージ 15
予想通りのPK戦
ヤダヤダ。
 
わたしは岡本がJリーグきっての良いGKだって知っている。
1,2本は止めるだろう、と思いました。

塩田だって様々な修羅場を経験してきている… 
しかし、PKはジェフサポ側で。
しかもアーリアがコイントスに負けて、後攻。
PK戦で後攻が不利なのは知られたこと、こりゃあ圧倒的不利ではないか。
ジェフサポはもういつからか知らないけど、ず~っと「あっこちゃん」で、マフラーぐるぐる。あんまり長時間ぐるぐるだから、多分東京の選手も慣れてしまって、そんなに脅威ではなかったと思いますよ。過ぎたるはなんとか、と申します。
東京の応援はいつものように。嫌がらせも含めて。
 
ジェフはまず智が落ち着いて決めて、東京はルーカスが岡本に対して2度目のPKを同じコースに決めて、深井と宏介は豪快にぶち込む。米倉、平山と決める。
4人目の竹内彬の時に、わたしはなんとなく外すと読む。PKの予想はたいがい当たるもの。
塩田が逆サイドに跳びながら足を残してセーブ。
次の河野くんにもイヤな予感がしたら、岡本が難しいPKを止めました。
後攻の東京の塩田が先にセーブしたことで、このPK戦、より面白くなりました(見ている時に面白かったわけではないけど。もう心臓に悪いからやめて)。
翔平が彼らしいふんわりしたシュート、アーリアがぶち込み。
 
次にヤザがPKスポットに立つと、東京サポ大ブーイング。
ここぞとばかりに嫌がらせ。「枠外せ!枠外せ!」のコール。
ジェフサポは知らないかもしれませんが、谷澤東京在籍中、あまりにもシュートを外すので「枠飛ばせ」というコールがあったのです。
東京サポの面白いところは、「シュート打て」だとか「意地見せろ」だとかチャントだけではない檄を飛ばすようなコールもあることで、ここでもその逆バージョン。
で。
 
イメージ 3
塩田、がっちり止めました。ヤザのキック、素直過ぎましたね。
東京サポがいじらなくても、外すのはまずヤザだろうと思っていましたが。
 
 
そして、ここで決めれば・・・という場面に登場したのが、もっとも外しそうに思えた秀人。
案の定、考えすぎたようなヘナヘナのPK。岡本が正面でキャッチ。
イメージ 16
 
PK戦まで白熱するとは・・・
 
健太郎、ヨネちゃんと決めて、いよいよプレッシャーも強くなる中、シュンキが登場。
またも東京サポが嫌がらせを。試合後半、東京が攻撃に入ったところで、前のプレーで倒れたシュンキが起き上がらずプレーを切らせたので、怒った東京サポ、それからずっとシュンキを目の敵にしていました。
試合で頑張った選手もPK戦は失敗しがち。
彼のシュートはバーだかポストだかに当たってガチン!と音を立てて外れました。
 
次に徳さんが立つのを見て、やっと決着がつくときが来たと確信。
 
PKを決めた徳永に東京の選手が駆け寄ります。
イメージ 4


イメージ 5
喜ぶ東京の選手たちとうずくまる岡本。
PK戦は残酷です。
 
 
イメージ 6
 
 
イメージ 7
しょんぼりするシュンキを慰めるユウスケ(田中佑昌)。
 
イメージ 8
決めるときに決めないと、120分プラスPKすることになっちゃう~
 
しかしジェフと比べて、シュート数と決定機の数から見て、今後の試合に多少の不安は残しつつも、東京が勝ち上がるのは妥当なことではあるでしょう。
 
何度も触れたように、ジェフにとってはこの試合、いつも気迫に満ちた深井が得点したこと、ヤマトが非常に頑張って効いていたことが収穫でしょう。わたしもヤマトのようなアジリティとテクニックに優れて賢い選手がジェフに育ってきたことは、とても嬉しいです。
 
東京にとっては、このところ不調な上に不運でもあった加賀と、出場機会の少なかった丸山のCBがそれなりにやれたことが良かったと思います。ただリーグ戦ではどうか、ケンペスがいたらどうだったかはわかりません。でも丸山くんも体は強く、良いCBだなと改めて感じました。
モリゲがいないときどうするかという不安は残りますが、ある程度目処が立ったかなと思います。
 
たぶん多くの東京サポが「なんでジェフはいつまでもJ2にいるんだ?」と感じたことでしょう。
わたしも「こういう試合や、ガンバ戦や神戸戦みたいな試合ができるんだから、早く昇格しなはれ」と夫に言うのですが、どういうわけか、水戸や北九州(東京も負けたけど、あのときの北Qより今はもっと戦力低下)などにころっと負けるのです。
いつまでたってもJ2の戦い方がヘタなのでしょうか。
 
フクアリは素晴らしいスタジアムですし、サマナラや喜作がもっと食べたいし、ジェフィ焼きは売ってなくて残念だった東京サポのためにも、ぜひとも昇格してくださいな。


追記・この試合、平松がベンチ入り。試合前のアップから引き上げる時、東京サポから「平松トウキョー」コール、深々と一礼した彼を見たとき、こみ上げるものがありました。長いリハビリ、治っては怪我、苦しかったでしょう。やっと帰ってきた。もう怪我しないで、次はピッチに立つところを見せてほしいと願います。