天皇杯準決勝 東京×広島 コメントから見るポポヴィッチ論(?)
(新年早々、またも長文になってしまいました~
テキトーにスルーして下され。)
いまさら準決勝、去年のこと(って言っても3日前)を書いても・・・と思いますが、何か残しておかないと、最近とみに低下している記憶力じゃすぐわすれちゃうから。
結局PK戦の大逆転劇で負けてしまいました。
アーリアがPKを蹴る前に「も~い~くつ寝るとお正月~」なんて歌うからいけないのじゃないかと思ったりもしますが、まあそれが東京サポのノーテンキないいところですから、仕方ありません。
試合そのものはなかなか面白いものでした。
試合よりある意味さらに面白かったのが、試合後のポポさんのコメント。
記者との質疑応答の中で、
「今日の試合に関して両チームとも美しくて魅力的なサッカーだったとはいえないと思います。お互いのミスを待ってそこから結果に繋げる我慢比べのサッカーになった。
攻撃的で魅力的なサッカーをする力は両チームともにあるのですから、日本サッカー界のためにもそのような試合をしたほうが発展するためにいいのかをみなさんにも考えてもらいたい。
・・・・・戦術的な部分だけとって話をすれば興味深くて面白い試合だったかもしれません。」
「・・・・このような試合を毎試合すると(リーグ戦で*筆者注)、未来に繋がることはないですし、海外などで活躍する選手は出て来ないと思います」
「美しくて攻撃的で魅力的なサッカーをして結果を得るには時間がかかるということ。みなさんが結果だけを求めるとサッカーの質が失われる部分がある。だからこそ未来に繋がるサッカーはみなさんにも我慢強く考えてほしいと思います」
対する森保監督は
「試合はどちらが勝ってもおかしくない戦術的にもフィジカル的にもタフな戦いになった」と。
ポポさんのコメントはいつも長いので、上記のコメントはわたしが抜き書きしたものです。私が面白いと思った部分なので、ここだけ読まれたら誤解されるかも知れませんが、それはポポさんではなくわたしの責任ですからご容赦を。
全文は携帯の公式サイトにあります。
二人の監督のコメントで、この準決勝のほとんど(PKを除いて)が語り尽くされていると思います。
このポポさんのコメントから何が読めるか。
いろんなことが読めて、非常に興味深い。
まず日本人監督ならしないであろうシニカルな言い回しですが、彼はおそらく一昨年のナビスコアウェイ清水戦の敗戦を、心から悔しく思っていたのでしょう。
わたしもこの清水戦の後、トーナメントだし先勝しているのだからそれなりの戦い方をすれば良かったのに、いつもいつも「自分たちのスタイル」ばかりではあるまい、と思ってそんなことをブログにも書きました。
その1年何ヶ月か後、シーズンと彼のFC東京監督としての最後に「こういう試合もできるんだぞ」というところを見せたのだろうと思います。それは「日本のサッカーの発展にはよろしくない、美しくなく攻撃的でないサッカーだ、でもそういうサッカーだってしようと思えばできるんだぞ、そしてファイナリストになるんだぞ」というところを見せたのでしょう。
ファイナリストになるというところだけPK戦で潰えたのですが。
また、このコメントからは東京を去ることは、彼にとっては志半ば、無念の思いも感じられます。
クラブは美しく攻撃的なサッカーよりも、結果を拙速に求めた、それで自分は去ることになった、と。
クラブはポポさんによるサッカーが結果を出まで待つよりも、新しい監督に結果を求めた、と。
ポポさん2年目のシーズンについては、後日まとめてみたいと思っています。
ともかくポポさんは、最も「彼らしくない」試合で東京での最後を締めくくりました。
そして、彼らしくない試合が、カップ戦としては、結構レベルの高い息苦しいけど面白い試合であったことも事実だろうと思います。
と、エラソーに書いてみましたが、試合直後には、塩田が可哀想で辛かったのです。
彼に優勝カップを揚げさせたかった・・・
これまでの努力が報われてほしかった・・・と。
でもまだきっとチャンスはあります。
メイン側にいました。
この徳永のシュートが一番惜しかった・・・
これが入っていたら勝ったと思う。
東。
ヨネちゃんは二人PK失敗の後、よく決めました。