世界報道写真展2014

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今年も「世界報道写真展」に行ってきました。
いつものように東京都写真美術館の向かいにある三越の「パパスカフェ」でランチを食してから、写真美術館に向かいます。
ここはあまり混んでいなくて、ゆっくり見られるのがとてもいい。
 
と言っても、「報道写真展」ですから、当然、中には直視しがたい写真もあります。
それでも、というか、それだからこそ、毎年「世界で何が起こったか。何をどう報じたか」を、知ることは意味があると思っています。
写真は著作権とか版権とかあるでしょうから、ここには写真美術館のHPを↓
 
上の写真は、チケットです。
このチケットに印刷されている写真が2014年の大賞を受賞したものです。
HPの紹介記事によると・・・
 
「大賞は、米国のジョン・スタンマイヤー氏がジブチ共和国で出稼ぎ労働者の姿を撮影した作品です。アフリカからヨーロッパや中東に向かう労働者の通過地点であるジブチで、近隣のソマリアからの安価で微弱な携帯電話の電波を頼りに、祖国に残った家族となんとか連絡を取ろうとする彼らの切実な思いが見て取れます。技術の進歩で誰もが携帯電話を持てるようになった現在も、さまざまな理由から国を離れざるを得ない人々がいるという現実を突き付けられます。」
 
チケットに印刷された小さな画像ではわかりにくいと思いますが、実際に見ると、とても美しくてとても悲痛な印象を受ける写真です。
 
戦争、内乱、災害の写真はどれもむごいものですが、これは報道として必要なものですし、その事実の重さを伝えると共に、その場面を切り取った写真家の視点についてもまた、考えさせられます。
 
そのほか都会の夜景をバックに、丘に立つピューマの迫力ある姿、今にも何か語りかけてきそうなボノボの顔など動物写真にもすばらしいものが。
 
毎年見ながら、報道とは何か、写真とは何か、ということを考えてしまいます。結局その場面から切り取られた写真が、その答えなのでしょうけど、言葉にするのが難しい。
で、リチャード・パワーズの「舞踏会に向かう3人の農夫」を思い出しました。
パワーズの言葉はほんとうに豊穣です。
 
 
同時に開催されていた「スピリチュアル・ワールド」も見て来ました。
面白かったのは、神奈川だったかどこかの修道院と禅寺の写真。同じ人が撮っています。
それに「湯船写真家」か?と思うほど温泉の湯船ばかり撮っている人。
横井忠則のなんかヘンなのもありましたが、まさに「サイケ」でした~って死語なんだろうけど、「サイケ」なんだもの。
こっちは報道写真展の重さに比べると、おもしろ半分に見られました。