2月ですが「クリスマス・オラトリオ」エルヴィオ ソーヌス演奏会

花より団子体質全開で、まず「鶯団子」の記事をアップしましたが、この日2月1日のメインは、
バッハ「クリスマス・オラトリオ」だったのです。

もう2月、クリスマスオラトリオというより、受難曲の方がふさわしい時期。
それでもこの楽曲のすばらしさは、いつ聞いても変わりません。

友人が参加しているエルヴィオソーヌスという合唱団、HPによれば

カウンターテナー青木洋也を音楽監督・常任指揮者とし
管弦楽つき合唱曲をバロック的解釈で演奏する」
というコンセプトで活動する合唱団。
団員は幅広い年齢層、初心者から音大卒業者まで
様々な人々から構成されています。
音楽の持つ“楽しさ”を妥協せず徹底的に追求し、
歌うことで元気で美しくなることを目指しています。
充実した指導陣も魅力。
Eluvio Sonus:ラテン語で“音が溢れる”の意
音が溢れる、情熱的な音楽を、
青木洋也と一緒に創造してみませんか。
真摯に、楽しく、音楽に取り組める方、お待ちしております。


ふうむ。
「歌うことで元気で美しくなる」かぁ~
オンチでなきゃわたしも参加したいところ・・・
指揮者であるカウンターテナー青木洋也の独唱がいつも楽しみです。

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バッハの「クリスマス・オラトリオ」全曲演奏すると、かなり聴き応えがあります。
わたしは降誕節の第1祝日、ティンパニーとトランペットが入って賑々しいところが大好き。
ただ晴れやかなだけではなく、イエスの受難を示すコラールが入ることで、福音書のテーマ「イエスの受難による救い」が歌われます。
第2祝日になると静かで美しい曲になります。青木先生の美しい聞かせどころがあるのだけど、幼子イエスへの子守歌だけに毎回睡魔第1派に襲われる~

第3祝日、天使に導かれた羊飼いたちが幼子イエスを礼拝し、マリアはこの奇跡を心にとめながら、神を賛美するところで降誕節は終わります。
「わが心よ、この喜ばしい奇跡をしっかりと信じなさい!」というアリアが美しい。
冒頭の合唱が繰り返されて主の降誕をめでたく歌います。


初めて聞いた人はここで終わり、と思うらしい。
が、おんなじくらいの長さで後半が。

休憩時間に「これで終わりじゃないんだね」「長いね」と話している女性二人がいましたが、
クリスマスは12月25日で終わりではなく、1月6日公現日あるいは顕現節と呼ばれる日まで。
聖書では、東方の博士たちの礼拝までにあたります。
「クリスマス・オラトリオ」ではヘロデ王がイエスを自分の地位を脅かすものとして探し出そうとするところが入ります。
顕現節も途中で第2の睡魔に襲われるけど、ティンパニーが入るとまた回復。
一度顕現節部分だけきちんと聞いてみたい。やはり長いので、コンディションが悪いと顕現節になると集中が切れがち。
でも詩も曲もすごく良いのです。

冒頭の晴れやかさに隠れていた受難のイメージがより強くなり、死と悪魔に勝利すると力強く歌われて終わります。

ということで、イエスの生誕はこの世で苦難を受けるためであるなら、クリスマス・オラトリオを、受難週に近くなってから聞いても、季節外れではないと言えるのでしょう。

エルヴィオ ソーヌス↓