世界報道写真展2016

ご無沙汰してます~
なんだかんだ忙しくてブログ放置してますが、元気です。

毎年行ってる「世界報道写真展」、今年は東京写真美術館がリニューアルしての開催になりました。

今年は特に内戦と難民を写したものが多く、中でも子どもの写真が少なくないので、見て胸が塞がりました。

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今年の大賞も、セルビアハンガリー国境を越えようとする難民の写真。
乳児を有刺鉄線をくぐらせている様子。ハンガリーが難民対策を厳しくして、国境を封鎖すると発表されたため、有刺鉄線のフェンスが出来上がる直前に脱出する人たちだとか。
緊迫感が伝わってきます。

内戦で無残な姿になった子どもたち、大人たちの何枚もの写真もあり、どうして人間はいつまでもこうなんだろう、と思う。
なぜ国境があり、なぜ国内外で戦争があり、なぜ逃げなくてはならなくなるのか。
有史以来ひとつも変わらない人間の所業。

ことに子どもが命を落とすのは痛ましくつらい。

報道写真展は、センセーショナリズムを避けながら、どうしても知らせなければいけない現実を写した写真が展示されています。
かわいそう、とか安易な感想を拒絶するような、厳しく、難しい現実。
カメラマンの目で切り取ったという意味で、ある主観も働いてはいます。写真はそこが面白いけど、写された人や光景は、辛いものが殆ど。
なんでわざわざ辛いものを見るか、と言われれば、一年に一回くらいは、安穏に暮らしていられるのは、幸運に過ぎないと確認した方がいいと思うのです。

写真展には、他にもマイノリティーの人々や、自然を写したものもあります。


来年は無残な写真を撮らなければならない状況が少なくなればいいのですが…どうも人類は悪い方に行っているようです。