チームは始動したのに、今更ながら2016シーズンを振り返ったりして~その2.城福さんとのお別れ。

わたしは城福さんが好きでした。
城福さんのサッカー、特に2008年のサッカーは好きでした。
本当に残念だけど、今は城福さんについて感情的な言葉はありませんが、苦い思いが湧く名前になってしまいました。


アクションサッカーを目指すことは、東京ならできると期待しています。
この2年はThis  Gameに集中していたと思いますし、城福さんもそこはおろそかにするのではないとわかります。
そのなかで、いかに選手が能動的にサッカーができるか、それがチームとしてかみあうかは、城福さん自身が言うように簡単ではないけど、目指すべき価値はありそうです。

期せずしてジェフの関塚監督も、アクションサッカーをしたいと言っています。
どちらも、勇気をもって前を向いていってほしい。

不安も正直大きいけど、オシムさんの言うように「恐れることを恐るな。進め」。』

『』内は、2016年1月18日FC東京の新体制発表会に出席た感想をアップしたものです。

このエントリーからちょうど1年。

慚愧の念に堪えません・・・と、言ったってサポならば、シーズン初めには何かしらポジティブな要素を見つけて、期待するものだから、まあしゃーない。(関塚さんもいない~)


それでも優勝を謳っていたフロントスタッフや城福監督とは違って、わたしのシーズンの目標は4位。
6位までなら合格点、とこれも明記しました。
結果、それも叶わず9位という一番注目されない順位に・・・残留争いで注目されるよりはいいけど。
勝ち点52はやはりちょっと寂しい。


書きたくないことをまず書かなきゃ、と思うものだから全然進まないわ・・・

2015年シーズン終了を待たずに、クラブがマッシモ監督契約非継続の報道を流したこと、後任が城福さんであること、このことからすでにサポーターの中にはネガティブな意見が上がっていたようです。
それがたとえばSOCIOの中の何割の人に当たるのか、わたしにはわかりません。何かを批判する時には「みんな言ってる」という言葉を添えることがしばしばあるけど、その「みんな」が何人かは当てにならないものです。
しかし、わたしも何度も書いたけど、マッシモさんを継続しないことには驚きました。
それでも、シーズンが始まるときには、もう城福さんが監督に就任していたのだし、まずは気持ちも白紙の状態で迎えたのでした。

シーズンの滑り出しは悪くなかったのです。
ニューイヤーカップでは、ハ・デソンとか水沼とか阿部拓馬とか新加入の選手が楽しみなプレーを見せたし、ACLプレーオフのチョンブリ戦では、相手がちょっとアレだったとはいえ、9点も獲って景気良くスタートを切りました。
しかし、アウェイ全北戦で、直前にハビが怪我、試合中に駒野が怪我で離脱してから、暗転してしまう・・・
(この試合駒野が痛んだとき、幸野ではなくて羽生を出したらどうだったか、と今更仕方ないけど考えてしまいます。この結果、幸野もJ1出場の道は閉ざされ、チーム状態も悪くなっていく)
監督って、運の悪い人には向かないな、と思うのだけど、城福さんには2010年とか昨季とか、どうも不運がつきまとう気がします。
そして迎えたリーグ開幕戦、大宮に0-1で負けてしまう。
そして待ち構えていたように、サポからはブーイングが起きる。

昨季、本当にいやになったのは、味スタで、フクアリで感じた殺伐とした雰囲気でした。

まるでブーイングするためにスタジアムへ来てるような連中がいて、こんな雰囲気じゃ、初めて見に来た人や、子ども連れは、もう来なくなるんじゃないか、と思いました。
自分もサポーターだけど、サポが少しイヤになった2016シーズンでした。

さて、城福さんは、そういうサポーターの雰囲気を感じ取っていて、それに当然ながら2010シーズンに東京が降格した責任も感じていたでしょうし(何度も言うけど、あと一つ勝てばいいところを勝てずに降格させたのは熊さんですけど)、発言にもありましたが「自分が本当に『ただいま』といえるのは結果を出してから」という覚悟だったようです。
2008年に就任した時の城福さんのホーム開幕戦、神戸戦。ドローに終わりましたが、お互いに良い内容で、新監督のチームに大いに期待が膨らみました。試合後、スタジアムを選手たちの先頭に立って一周する城福さんが弾むような足取りだったことを、よく覚えています。
甲府でもサポーターにとても人気がありましたし、甲府での最後の挨拶なども胸を打つものでした。
熱くて言葉に優れた人だと思っていましたが・・・
2016シーズンの城福さんは、覚悟が強く出過ぎたのか、試合前のサポーターへの挨拶もちょっと手を上げる程度で、なんだか陰気くさくなっていました。

そして、”This Game"の意識が悪い方に出てしまったようで、プレシーズンでみられたようなサッカーが出来ればよかったのだけど、結果が出ないためか、結局どういうサッカーを目指すのかが、むしろシーズンが進むにつれてわからなくなっていきました。

しかし、結局ピッチにいる人たちに一番の責任があります。
衝撃を受けたのは、4月29日ホーム福岡戦でした。選手たちのパフォーマンスがひどくて、徳さんがうちの9歳児並のイージーミスでボールをラインの外に出してしまった姿は、今も忘れられません。
マルくんも、モリゲもよくなかったし、「そんなにサッカーしたくないならやめなはれ」と言いたくなるような出来でした。
少し持ち直して1stステージが終わり、ACLも終わってしまってリーグ戦に集中できるかと思った2ndステージ、さらに悪くなり、フィジカルトレーニングもまずかったらしくて、試合終盤に足が止まり集中力がなくなり、見てる方も奈落の底に落とされるような逆転負けの数々・・・
7月17日、わたしは足指骨折のため見ないですんだ柏戦に負け、23日川崎戦で点差以上の力の差を見せつけられ、ついに城福監督は解任されました。城福さん最後の試合を見られなかったのは残念です。でも、一人で行った夫によれば「見たら足指がよけいに痛くなるような試合だった」とか。

篠田さんが後任の監督となってから、リーグ戦は8勝2分2敗。
これは篠田さんの力として評価しますが、ルヴァンカップ天皇杯を入れると、浦和、川崎といった強いチームにはやっぱり負けてる。順位が同じくらいか下の相手には負けていないところを見ると、頑張ればできるんでしょ。城福監督の時に最下位だった福岡にダブル献上とか、やっぱり選手たちが不甲斐ない。

城福監督が自分の立場や、サポーター(すべてではないのに)心理を気にしすぎたか、前監督の影も気になったか、中途半端なチーム作りしかできなかったことは、彼の大失敗。
よっち、コースケと主力を失って、補強がうまくはまるかわからないのに、優勝すると言い切ったのは、相当なロマンチストであるのか、判断が甘かったとしか言いようがありません。

もうこれからさき城福さんが東京にかかわることはないでしょう。
シーズン始めに不安はあったけど、ここまで苦く不幸な終焉を迎えるとは。

こうやって書いていても悲しくなってしまいます。

今季は、味スタでもフクアリでも、昨季のような殺伐としたイヤな雰囲気になりませんように。