津和野のお菓子、「源氏巻」と「栗御門」

津和野のお菓子と言えば、「源氏巻」だそうです。
津和野の町のあちこちに「源氏巻」を売るお菓子屋さんがありました。
甘い物ならなんでも好きなので、お土産のぶんもあわせて購入。



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Wikipediaによれば

名前の由来は、幕末の御用菓子司が銘名を頂くため、このお菓子に紫色の餡を詰め込んで、藩主に進上した。この際、藩主の妻が紫色の餡に感動し、『源氏物語』の「若紫」に出てくる和歌「手に摘みていつしかも見ん紫の根に通ひける野辺の若草」を詠んだ。それにあやかって「源氏巻」と名付けられたとされる。

源氏巻の誕生の逸話は以下のような話になっている。江戸時代元禄期の津和野藩亀井家の3代目藩主であった亀井茲親が勅使の接待役を任せられた。茲親は指南役の高家吉良義央に教えを請うが、吉良は接待の方法を教えなかっただけでなく、逆に愚弄したため、茲親は吉良を切ろうと決心する。そこへ藩の家老であった多胡真蔭がこれを知って、小判をカステラの様な平たい生地に包んで吉良に進上して機嫌を取り、吉良から茲親にたいして勅使の接待の方法を伝授させ、結果的には藩に騒動が起こるのを阻止した。これを記念して藩では小判の代わりに餡を包んだお菓子を、藩の危機を救っためでたい物として扱うようになった。



と、なかなかに雅な名前の由来。
それにしても、吉良はやっぱり中国地方ではさんざんな評判ですな。
そして津和野藩では、ネゴシエーション上手のご家老がいたおかげで、赤穂藩のような憂き目はみないですんだ、と。
その小道具に「源氏巻」があったのだそうで、お菓子も使いようによっては藩士おそらく49人以上の命を救えたようです。


で、箱を開けると。

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お店によっていろんな形がありますが、この薄い長方形に皮を巻いた形がもともとのものだろうと思います。


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中はさらっとした漉し餡(これも店によって抹茶とかいろいろある)。

お味は、思ったよりずっと美味しい。
薄い「シベリア」みたいなもんか、と思っていたけど、どうして皮は香ばしく、素朴だけど上品な味です。

この竹風軒で「源氏巻」を買ったら、源氏巻の「耳」というか、はじっこの切り落としをポリ袋に入れてたくさんいただいちゃいました。
帰りの電車を待っている間に、二人で食べたのだけど、これがなんとも美味しかった~
カステラの切り落としとかって、美味しいじゃないですか、これもそういうおいしさ。

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ひどい写真ですが、まあこんな感じ。
あっという間に食べちゃった。
ごちそうさま~~


もう一つ、竹風軒で。


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こちらの方が餡が厚いだけに、「源氏巻」より甘い。
栗がたっぷり入っていて、これはこれで美味でした。