ロシアW杯、日本✖ベルギー。長編過ぎてすみません。

お暑うございます。
何だかんだ取り紛れ、気がつけばW杯16強も、あと2試合を残すのみとなりました。
今夜のお楽しみは、イングランド✖コロンビアで…

その前に。
日本代表の試合をまとめておかないと。


Gリーグ第3戦は、予想通り難しい試合に。
よっち先発で期待したけど、残念。彼は一人で打開する力もあり、東京にいた時から、ゴールに向かう貪欲さが魅力でしたが、ポーランド戦では、それが裏目に。この試合、前にいい形が出来なかったので、よっちにもチャンスは少なかったのですが、前半、うまく奪ってすぐ宇佐美に展開すれば可能性が上がったのに、無理に打とうとして失敗。そして岡崎の怪我で、このチームは、さらに収まり所がなくなりました。
セットプレーのマズイ守備と、うちで飼ってたハムスターよりお家(ゴールマウス)から出ないGKのおかげで失点、その後はFPPという新基準に救済され、辛くもGリーグ突破。

負けてるのに前代未聞の時間稼ぎを敢行して、物議を醸しました。せめて、敵陣まで持っていって時間使ってほしい、そのくらいの努力はみせてほしいとは感じましたが。

しかし、これは次のベルギー戦でそれ相当の試合をする、という覚悟の上のことだろうと、思っていました。

そして、決勝ラウンド、ベルギー戦。

当然そうなる可能性はあったのに、ベルギーと決勝ラウンドで当たるなんて、想像していなかった…

ここで大敗したら、それ見たことか、と、ポーランド戦で被ったブーイングがさらに増すところ。
とにかく、勝てないのは仕方ないけど、良い試合をしておくれ、と願うばかり。

勝たないけど良い試合ってなんだろうね、やはり全力で、しかもきれいな試合することかな。
と、思っていたら、結局、その通りに。

日本代表の試合は、4試合ともVARのお世話にならなかった。イヤホンで確認するシーンはありましたが、主審が映像を見に行くことはなかった。
良くも悪くもきれいなプレーをしていたからでしょう。悪くも、は、文句つけようもなく、ゴールを破られたと。


うちの10歳児、自分がサッカーをするのも好き、ウイイレも好き。
彼にとって選手の評価は、ウイイレの玉の色。

それで行くと、ベルギーは黒玉か金色の玉(差し支えあるので『色の』を入れた)ばかり、日本は香川が金で、後は銀玉か白玉。
これはもう勝ち目ありません。

しかし、試合の入り方は、日本代表の覚悟の程が知れる非常に前向きなものでした。

前半スコアレスドローも全く想定通り。
前半途中から押し込まれたけど、集中した守備で一対一にしないで、よく守り、最後もよくブロックしました。

後半入り方はさらによく、2ゴール奪取という、望外の展開。
原口のゴールまでのつなぎは素晴らしく、長友のクロスはベルギー守備陣が不得手なもの。2点目の乾のシュートは、本当に無回転、美しいゴールでした。
柴崎、香川も上手かった。


ここからが難しかった。
ベルギーの守備にはヴェルメーレンがいないし、付け入ることはできたはずで、もう1点取れたらどうなっていたか。
ヴェルトンゲンは、スパーズで応援していますか、やっちまう傾向もあります。
そのヴェルトンゲンが、狙ったのかどうかわからないけど、意外性のあるゴールを決めました。
これが潮目。
その前のプレーで川島がもっと確実にパンチングしてたら、このゴールはなかったかと思います。
日本代表でGKが最大の穴であることは残念ながら確かで、ビッグセーブに見えたプレーも、クルトワならもっと楽に処理していたでしょう。
あまり個人をくさすのは悪いけど、それならば、3点目を取らなくてはいけなかった、と言いたいのです。
しかし、アディショナルタイムにCKからゴールを狙ったのは、失敗でした。カウンターのリスクは、考えなかったのかしら。

ベルギーは、マルティネスがベンチにいた金色玉のデッカイ選手を出し、マンCモードからマンUモードに切り替えて、日本の一番苦手な単純攻撃にしてきました。
日本との違いと言えば、勝とうとしたら、それができること。



今まで、マンCの時のような輝きの見えなかったデブライネが、本田の蹴ったCKをクルトワがキャッチ(日本が一番に避けるべきこと)した瞬間にダッシュを開始、脱兎のごときドリブルで持ち上がり、ベルギーの選手たちほぼ同時に走り出す。日本の選手は、みんな遅れた。
昌子も追うけど、最初の一歩が遅れたし、乾坤一擲の勝負をかけた黒玉に追いつけはしませんでした。
なんと、シャドリとかフェライニとか、ベンチにいるように、このチームの中でではちょっとアレかな、と思っていた選手に決められた。
しかし、このベンチメンバーと、引き出しの多さが、日本とベルギーとの差でしょう。
最後の最後で点を取りに行って失点した日本と、最後の最後でエネルギーを爆発させてカウンターを成功させたベルギーと、これも差なのでしょう。

レプリカユニフォームを着るほどデブライネ好きの10歳児も、日本代表を応援し、悔しさを味わった一人になりました。

8強入りならず、とかは期待してなかったからいいけど、勝てそうなところまでいった試合を落としたのは悔しい。
それでも、西野さんのチームらしく、ベルギー相手に弱者のサッカーはせず、アグレッシブに、4戦中最も良い試合をしたこと、これまで2回の16強の試合より、ずっと優った内容だったこと、これは財産になったのではないかと思います。


長くなったついでに。

海外組がチームの大部分だったこと、この結果と内容を見ると、欧州リーグで経験することの重要性を再確認しました。
ルカクならリーグ戦でやってるから、というのと、映像でしか見たことないのとでは大違い。
もう一つ、オッサンジャパンとか揶揄された選手の年齢ですが、ある程度欧州リーグで経験した選手となると、年齢も上になります。さらに、日本人は、もともと成熟するのが遅い、あるいは一生成熟しない人も多い。成熟って、性的な意味ではなく、人格的な意味です。
そんなことを考えると、27歳から30歳くらいのチームでいいような気がします。
若手を育てるには、アンダーカテゴリーの世界大会に必ず出て、結果を残すことが重要かと。
あとは、久保建英くんや中井くんや、深川出身の山口ルイくんのような選手が順調に育っていくことに期待します。
平川怜くん原大智くんもね、頑張れ!

以上でロシアW杯、日本代表の記事も、おしまい。