第9節 東京×川崎 不細工にも意味がある。
GWの初日となる土曜日、東京のホームゲーム、そして翌日曜にはフクアリで試合。
明日はもう試合。仙台には行けないので、ジェフのアウェイ緑戦駒沢に行きます。忙しい。
グズグズしてたら追いつかない、急いで土曜の川崎戦について~
「多摩川クラシコ」と呼ばれる、川崎戦。
戦前には「究極のほこたて」とか、「リーグ最多得点の川崎を、リーグ最少失点の東京がおさえられるか」とか言われていました。
蘇我夫は「打ち合いが見たいな~」と、のんきに言ってましたが・・・
わたしは、「ほこたて」というほど図式通りにいくものでもないだろう、と思っていました。
ラインが下がりすぎたら、かえって危ないはずだし。
果たして、結果は2-1の逆転勝利。
堅守と言っても失点するし、破壊的攻撃力と言っても、多くの点を取れるとは限らない。
試合は、前半こそ東京が防戦一方ではありましたが、通してみれば、上位に踏みとどまりたいライバル同士の熱戦になりました。
そして、より意思と熱意が高かったように見えた東京が、勝利を引き寄せました。
試合前の東京ゴール裏。
この日の応援は、ゴール裏のみならず、要所要所で42000人の観衆が一つになって選手を後押し。
バックスタンドには初めて来たような親子連れやカップルも多かったのですが、応援も含めて試合を楽しんだようで、帰りに「また見に来たい」というお子さんもいました。
川崎サイドもビッシリサポで埋まり、等々力がそのままお引っ越ししたよう。
この日の主審東城さんの名前がコールされると、川崎サポからブーイングが。
ふ~ん、川崎も東城さんにひどい目に遭わされたことがあるらしい。
でも、試合前にブーイングはよくないんじゃ?なんてことを思ううちに、キックオフ。
いつものように写真は蘇我夫が撮りましたが、前半の写真は全部ボツ。
だって、見るべきものがなかったもん~
試合の入り方は、悪くはなかったと思います。
お互いに球際に厳しく行って、中盤でせめぎ合っていましたが、だんだんプレスがかからず、川崎の選手がうまくかわしながらスルスルとパスをつなぎ、ゴール前に迫るようになりました。
20分にレナトをよっちが倒してFK献上。
中村憲剛はやっぱり良いキッカーだって再認識しましたが、東京のゾーンディフェンスの外側からフリーで入る、というのは、きっと練習したんだろうな・・・
これを含めて3回同じ形で危なかったので、マッシモ監督のことだからしっかり修正するとは思います。
で、東京はすかさず反撃に出るかと思いきや・・・そんなことはないのです。
なんかやられっぱなしのような、守りっぱなし。
川崎がきれいにパスをつないで迫るのを「シャクだけどいいな~あたしゃ、こういうのがほんとは好きなんだけどね。」と思う。
しかし、東京はきっと前半1失点で終わらせるつもりなんだろうな、とも思って、これ以上失点しないように応援。
そのかいあってか、前述のFKで危ないシーンがありましたが、流れでは決定的なシュートはそんなに打たれず。
前半終了、東京サポから「シュート打て」コールが出ましたが、シュート打つには、相手ゴール前まで行かなくちゃ。
林くん初先発でしたが、残念ながら気持ちは見えていたけど、ほとんど機能せず。前に行こうとする気持ちは大事だけど、強引に行こうとしてはひっかかっていました。
前で収まらず、中盤でかわされては危なくなるばかり。
これは後半どうするつもりなんだか。
すると。
マッシモ監督、やはり選手を代えてきました。
序盤にシュートらしきものを打っただけで、ほとんどなすすべのなかった河野に代えて、東IN.
河野は疲労からか、あまりよくなかったし、代えるなら彼からだろうなと思っていました。
そして林に代えて前田IN.
これも妥当な交代。
この2枚の交代と、前からプレスをかけることによって、後半はまるで違うチームに。
ヨネちゃんにパスを要求する東。
東が入ってからボールがよく動くようになり、再三川崎ゴールに迫る。
東はハードワークできるし、ボールさばきはとてもうまいし、仲間を活かすプレーもできて、最近は特に良いと思います。ジェフのヤザと同じで、シュート以外はいいんだけどな~
何度もCKをとり、ここはモリゲのおしいシュート。
再三取ったFKのチャンス、それはよっちから。
ドリブル突破をはかったよっちを倒した車屋選手。
前半にも徳さんを倒してイエローカードもらってたのよね~忘れちゃったのかな?
この日、東京も吉本、羽生、森重、東とイエローもったけど、2枚目はなくて良かった。
後半は東京のペースでしたが、これでさらに東京有利に。
この退場になったファウルで得たFKは、東の決定的なシュートだったけどGKにセーブされました。
東ったら~と思ったけど、TVで見直すと、GK西部をほめた方がいいかも。
しかし、またよっちが倒されて・・・(怪我させないでよっ!)
FKゲット。
コースケ、元同僚西部との駆け引きに勝ち、FKはそのままゴール!
同点。
喜ぶ選手たち。
前田は今まで見た中では、一番良いできだったと思います。
1本お得意のヘディングシュートがありました。枠外でしたが、こうやってゴールに近づいていってほしい。
この日も奮闘した羽生。
梶山は、ヨネちゃん顔負けのボール奪取あり、うまいフィードもできるし、特に後半は本領発揮。
吉本は、いつものようになりふり構わず、とにかく守る。
2点目もよっちの受けたファウルから。
たぶん上の写真かなと思うけど、東からよっちへ、よっちがシュートしようとしたボールを井川が左ゴールラインの方に押し出し、それをしつこくよっちが追いかける。
これで得たFKをコースケが蹴る。写真では、コースケの黄色いスパイクがちょっと写ってます。
位置取りにダッシュする東京の選手たち。
試合後のコメントにあったように、よっちがニアに走っています。
川崎の選手は東に引っ張られている。
よっち、フリーでヘディング。
ズドン!決まりました!
逆転!
ゴール裏に駆けてきて、喜ぶよっち。
この後、祝モリゲ家第2子誕生ゆりかごダンス。
川崎は数的不利ということもあるでしょうが、後半は迫力がなくなり、攻撃も単調になってしまいました。
危険なシーンは交代出場の武岡に打たれたシュートは、全く可能性のない枠外だったけど、上手く当たればコワかった。
そのくらいだったか・・・
試合終了。
バックスタンドに挨拶する選手たち。
吉本、いつもいっぱいいっぱいみたいだけど、よくやってる。
こう言ったら本人は気を悪くするでしょうが、彼の不細工なプレーこそ今の東京を象徴しているかもしれません。
ゴール裏と選手たち。
バクスタに挨拶するよっち。
恒例のシャー。
1G1AのコースケがMOMだと思いますが、そのコースケのFKをお膳立てしたのは、すべてよっちなので、よっちに「全部持っていかれた」とも言い切れないのです。
よっちの貢献度は計り知れないものがあると、改めて思いました。
むろん、そのFKを決める、ピンポイントで合わせられるコースケもすばらしいのですが。
きれいにパスをつなぐ川崎に、前半はやられっぱなしのカメみたいだった東京ですが、後半はよく立ち直りました。
あまりファンタスティックではないけど、スタンドと一体になった勝利を求める熱気はなかなかのものでした。
判定はともかく、新潟戦唯一と言っていいほどのチャンス、FKの時に感じたものが、もっと大きく長くなったようです。
わたしは本当はアーセナルのようなサッカーが好きだけど、今の東京のようなサッカーを否定するものではありません。
多少不細工でも、この日の「多摩川クラシコ」は見応えがありました。
ちょっと注文つけるなら、後半にできるものをどうして前半からしないのかな~と思うのですが、おそらくちょっと省エネを図ったのではないかと。
逆転できたからいいけどね・・・