「オレンジの呪縛」
またまた長文になってしまいました・・・スルーしてくださいまし。
このタイトルを見て「ああ、去年はボコボコにやられたからなあ・・・」と思った人はFC東京ファン?
でも、このオレンジは元祖!オランダ代表です。
デイヴィッド・ウィナー著、原題は
"The Brilliant Orange"
帯に(写真は帯を取って写してしまいました)「ルート・ファン・ニステルローイ絶賛」とあるけど・・・
文中に彼が登場するのはほんの少し、もっとも印象的なエピソードは
ファン・ニステルローイについて、ヨハン・クライフが「彼は二流の選手だ」と評したというもの。
ほんとに読んだのかな?それで絶賛したのだとしたら、ファン・ニステルローイもなかなか・・・
でも、このオレンジは元祖!オランダ代表です。
デイヴィッド・ウィナー著、原題は
"The Brilliant Orange"
帯に(写真は帯を取って写してしまいました)「ルート・ファン・ニステルローイ絶賛」とあるけど・・・
文中に彼が登場するのはほんの少し、もっとも印象的なエピソードは
ファン・ニステルローイについて、ヨハン・クライフが「彼は二流の選手だ」と評したというもの。
ほんとに読んだのかな?それで絶賛したのだとしたら、ファン・ニステルローイもなかなか・・・
著者はアーセナルサポの、おそらくユダヤ系イングランド人でしょう。
56年生まれだから、ガナーズが今のようなオシャレなフットボールをする以前からの
根っからのガナーズサポ。
彼が実に多くのオランダ人、フットボール選手関係者のみならず、ジャーナリスト、
建築家、芸術家、評論家などにインタビューしてまとめたもの。
オランダのフットボールとそれを作り出すオランダという土壌、歴史的社会的環境を俯瞰しながら、
またオランダフットボールのすばらしさと限界に集約していく内容です。
なかなかに面白いサッカー文化論でした。
副題は「オランダ代表はなぜ勝てないか?」
実際、遠く離れた日本にいるわたしも、何回「今大会こそオランダはいけるのでは?」と期待し、
準々決勝とか準決勝でがっかりさせられたことか。
56年生まれだから、ガナーズが今のようなオシャレなフットボールをする以前からの
根っからのガナーズサポ。
彼が実に多くのオランダ人、フットボール選手関係者のみならず、ジャーナリスト、
建築家、芸術家、評論家などにインタビューしてまとめたもの。
オランダのフットボールとそれを作り出すオランダという土壌、歴史的社会的環境を俯瞰しながら、
またオランダフットボールのすばらしさと限界に集約していく内容です。
なかなかに面白いサッカー文化論でした。
副題は「オランダ代表はなぜ勝てないか?」
実際、遠く離れた日本にいるわたしも、何回「今大会こそオランダはいけるのでは?」と期待し、
準々決勝とか準決勝でがっかりさせられたことか。
オランダ人にとって最大のトラウマとなっている試合は
1974年7月7日ミュンヘンでのワールドカップ決勝、西ドイツ戦。
オランダチームは、70年チャンピオンズカップと74年UEFAカップを制したフェイエノールトと
71~73年チャンピオンズカップを3連覇したアヤックスの選手からなる豪華なメンバー。
クライフ、ニースケンス、ルート・クロル、レンセンブリンク、ハーン、ファン・ハネヘム・・・・
監督はかのリヌス・ミケルス。
優勝しかあり得ないような顔ぶれだったのに、西ドイツに負けてしまったのでした。
わたしには、この試合の記憶はありません。
それでもいつの間にかクライフ、ニースケンス、クロルたちに
なにかあこがれのような気持ちをもっていたものです。
とくにクライフのような天才を要しながら、世界大会で勝てないオランダ代表。
それはなぜなのか?
一応それがテーマですが、著者はオランダの歴史や地理、文化に至るまで視野を広げて
興味深いオランダ論にもなっています。
わたしが特に面白く思ったのは「オランダ人の考える『スペース』」
「フットボールは戦争にあらず」「思考の美」(クライフについて)、「第11番目の戒律」
などの章でした。
最初にあげた章には、フェルメールまで引き合いにだされ、オランダ人の空間把握を述べています。
で、考えたのだけど、典型的なオランダ絵画がフェルメールだとすると、日本では?
一応フェルメールと同時代で考えると・・・江戸元禄期あたり?
狩野元信?菱川師宣「見返り美人図」・・・・・・どうもよくわからない。
ただ、絵画におけるスペースの使い方には日蘭に共通点ありと見た。
問題は建築ですな・・・と、どんどん意味がわからなくなるので、やめた。
1974年7月7日ミュンヘンでのワールドカップ決勝、西ドイツ戦。
オランダチームは、70年チャンピオンズカップと74年UEFAカップを制したフェイエノールトと
71~73年チャンピオンズカップを3連覇したアヤックスの選手からなる豪華なメンバー。
クライフ、ニースケンス、ルート・クロル、レンセンブリンク、ハーン、ファン・ハネヘム・・・・
監督はかのリヌス・ミケルス。
優勝しかあり得ないような顔ぶれだったのに、西ドイツに負けてしまったのでした。
わたしには、この試合の記憶はありません。
それでもいつの間にかクライフ、ニースケンス、クロルたちに
なにかあこがれのような気持ちをもっていたものです。
とくにクライフのような天才を要しながら、世界大会で勝てないオランダ代表。
それはなぜなのか?
一応それがテーマですが、著者はオランダの歴史や地理、文化に至るまで視野を広げて
興味深いオランダ論にもなっています。
わたしが特に面白く思ったのは「オランダ人の考える『スペース』」
「フットボールは戦争にあらず」「思考の美」(クライフについて)、「第11番目の戒律」
などの章でした。
最初にあげた章には、フェルメールまで引き合いにだされ、オランダ人の空間把握を述べています。
で、考えたのだけど、典型的なオランダ絵画がフェルメールだとすると、日本では?
一応フェルメールと同時代で考えると・・・江戸元禄期あたり?
狩野元信?菱川師宣「見返り美人図」・・・・・・どうもよくわからない。
ただ、絵画におけるスペースの使い方には日蘭に共通点ありと見た。
問題は建築ですな・・・と、どんどん意味がわからなくなるので、やめた。
ともかく、つい去年のユーロでもファイナリストになれなかったオランダを見たところです。
この本はそのユーロの予選までが書かれていますが、
ここで納得いかなかったことが2点。
この本はそのユーロの予選までが書かれていますが、
ここで納得いかなかったことが2点。
その①
ワールドカップ、アルゼンチン大会。ここでもオランダは決勝まで進み、アルゼンチンに敗れたのでした。
著者はそのときのアルゼンチンチームをを汚く悪質なファールでオランダチームを痛めつけた
と書いています。
当時の軍事政権下で、ペルーを買収して勝ち点を取ったというのは、ありそうなことだと思います
軍事独裁制の下で国威発揚のための大会のような、イヤな感じをわたしも持ってはいました。
しかし、決勝のアルゼンチンがそんなにひどいチームだったか?
記憶にないのですが?わたしはメノッティさんがアルゼンチンチームをいいサッカーをするよう
導いたと思っていたので・・・著者のいうことがよく分かりません。
その②
終章に著者は今のオランダチームを「愛する人がアルツハイマーに罹っているのを見るようだ」と
かなり不適切な表現で評しています。
去年のユーロ予選で苦戦したらしい(見てない)ので、余計そう感じたのか?
それで、あらためてユーロ08グループリーグ、イタリア戦を見ると、
わたしの目にはやはりすばらしいフットボールをするチームなのです。
ヒディングのロシアにころっとやられるところも、お家芸?
でも、それまでのオランダの試合ぶりには、ワクワクさせられました。
クライフのいたチームと比べて、だとしたらそもそもムリな比較なのでは?
ワールドカップ、アルゼンチン大会。ここでもオランダは決勝まで進み、アルゼンチンに敗れたのでした。
著者はそのときのアルゼンチンチームをを汚く悪質なファールでオランダチームを痛めつけた
と書いています。
当時の軍事政権下で、ペルーを買収して勝ち点を取ったというのは、ありそうなことだと思います
軍事独裁制の下で国威発揚のための大会のような、イヤな感じをわたしも持ってはいました。
しかし、決勝のアルゼンチンがそんなにひどいチームだったか?
記憶にないのですが?わたしはメノッティさんがアルゼンチンチームをいいサッカーをするよう
導いたと思っていたので・・・著者のいうことがよく分かりません。
その②
終章に著者は今のオランダチームを「愛する人がアルツハイマーに罹っているのを見るようだ」と
かなり不適切な表現で評しています。
去年のユーロ予選で苦戦したらしい(見てない)ので、余計そう感じたのか?
それで、あらためてユーロ08グループリーグ、イタリア戦を見ると、
わたしの目にはやはりすばらしいフットボールをするチームなのです。
ヒディングのロシアにころっとやられるところも、お家芸?
でも、それまでのオランダの試合ぶりには、ワクワクさせられました。
クライフのいたチームと比べて、だとしたらそもそもムリな比較なのでは?