第2節 東京×名古屋 ガマンして、はじけて、泣いて。

3月17日、ホーム開幕戦@味スタ。
相手は昨季1ポイント差で2位だった名古屋。
 
夫は黄色いジャケットを羽織ってフクアリへ。あちらは横浜FC戦。
やはり19時キックオフなので、この日は夫婦別応援(こんなことばあるか?)。
 
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バクスタコンコースで、トウチュウを開こうとしているドロンパくん。指が太くて苦戦中です。
 
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アップするGK陣。今季はボールの並べ方がカワイイ。
 
 
それにしてもなぜ19時キックオフなんでしょ?今年は特に寒いし、雨だし、こ~んな面白い試合をお天気と時間にめげて、見損なったヒトも少なくなかったのでは?
 
暑くても寒くても文句言うヘタレオバサポのワタクシは、真冬の格好でバックスタンドいつもの席へ。
試合前、仮にこの試合に勝てなくても、必ず良い記憶として残ると思われるひとつの光景が目に入りました。
 
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米本くん!!!
わたしは参戦した去年すべてのゲームで「(新)7番」のユニを着用しました。
怪我と戦うヨネちゃんと一緒に戦う気持ちで・・・
そのヨネちゃんがやっと味スタのピッチでアップしています。
嬉しい。
 
しかし、試合は生やさしいものではありませんでした。
わたしの印象では、味スタでの名古屋戦は(3年前のナビスコを除いて)、おおむねあまり面白くない試合になり僅差で負けると。あっちの4番のゴールとかで。
そもそも名古屋がさして面白いフットボールをしていた記憶もないのですが、この試合の名古屋は違いました。
激しく前からプレスにくるではないですか。
東京の選手も予想していた名古屋とは違ったようで、対応が遅れがちになりました。
もともと個々の能力の高い選手が揃っているのですから、そのチームが繋ぎながら、時に長いボールを効果的に入れるので、明らかに東京の選手は腰が引けている・・・東京のボールは思うように繋がらず、ミスが多くてチャンスらしいチャンスはなし。
やっと名古屋の攻撃に馴れたかな~と思った時間に、ケネディの見事なパスに抜け出た玉田に落ち着き払ったシュートを見事に決められて失点しました。
やはり一発で裏を取られてやられました。
こう東京にチャンスがないのでは、とにかく前半0-1ですめば御の字。
で、寒くて長いガマンの前半が終わりました。
HTにポポヴィッチ監督はまた怒るのだろうな~前半のままでは勝ち目なしだな~と思いながらも、なんとなく今年の東京はオメオメ終わらないような予感もありました。
 
ポポヴィッチ監督が試合後の会見で言ったように、後半できるなら前半からできないものか不思議ですが、おそらくはホーム開幕戦で相手も強豪名古屋ということで、選手は硬くなっていたのかもしれません。
後半になると、東京の選手の動き出しも早くリズムが出て、ボールが繋がるようになりました。
同じ選手でこう変わるのだからサッカーは不思議です。
同点ゴールは、太田が持ち上がってまたぎフェイントで相手DFを一人かわしてエリアに侵入、これが彼の持ち味でしょうか、羽生にパス、ゴール前は混戦の感じで、羽生のシュートは相手に当たってフリーのナオの前へ。その瞬間、ナオゴールを確信したサポは多かったでしょう。期待に違わず、ナオは流し込んでゴール。
スタジアム、いきなり寒さを忘れて熱気に包まれる。
なんか知らないうちに闘莉王が前に出ている・・・このヒトが前にいると名古屋の守備はどうか?
同点で満足するはずもないワタクシども東京。
CK右からナオが秀人へ、秀人が左に振ったのがとても良かったと思います。左のファーにいた加賀がヘッドで中のアーリアへ、アーリアの高いヘッドで逆転。J'sゴールで見たら喜んでジャンプしている写真もすごい高さでした。アーリアはミスが少なからず出るのだけど、得点で帳消しにしています。ここで、大宮に行けなかったわたしは、初めて長谷川アーリアジャスール、ジャスール、ジャスールのチャントを歌いました。
3点目はルーカスのがんばりから、梶山のすばらしいスルーパスがすばらしい走り出しのナオへ、落ち着いて決めました。東京のゴールはみんな良いけどこれは特に気分のいいゴール。
これで終われば非常に良かったのですが、名古屋もさすがです。
ヤザーのファウルで取ったFKから永井に決められて1点差。
しかもアディショナルタイムが5分!
しかし、ここからポポヴィッチ監督がタダモノでない采配を見せてくれました。
なんと東京の心臓と言うべき梶山を下げて、ヨネちゃん投入
彼の使命は明らかで、前線からボールを追いかけ回し相手にプレッシャーをかける。
ヨネちゃんが試合に出ている・・・懸命に役割を果たしている・・・と思うだけで胸が熱くなりました。
長いアディショナルタイムの間に、ダニルソンが余計なことをして退場。
闘莉王が再三村上主審にクレームをつけるので、東京サポから久しぶりの「○ソッタレ」コールが。
権田が遅延行為で警告もらう。
ナオに変わって平山も久しぶりの出場。
なんだか賑やかなアディショナルタイムの後、ようやくホイッスルが鳴らされて東京2連勝。
 
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かたやフクアリでも30代オッサン深井選手の2ゴールがありましたが、ナオはいつまでも若々しくて王子です。
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このあたりでヨネちゃんはもう泣いていたのね・・・
 
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バックスタンドに挨拶。
 
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ゴール裏に挨拶。
 
この後、ヨネちゃん涙のシャーがありましたが、わたしももらい泣きして写真どころではなくなりました。(バクスタ上階からシャーはほとんど写らないし)
ここまで来るのにどれほど辛かったか、やっと再出発できたヨネちゃん。
昨季札幌での最終戦では黒い腕章を巻いたのに、ヨネちゃんとお父様のために勝利を捧げられなかった。それが、とても残念に思っていました。
やっとお父様に捧げる第一歩になったでしょう。
これからどうかもう怪我をしないで、少しずつ出場時間を延ばしていってほしい。
ヨネちゃんのいない間に秀人がすばらしい選手に成長しましたが(この試合でも彼の的確な判断が何度かありました)、ヨネちゃんにはヨネちゃんのすばらしさがあってまた楽しみが増えました
 
すごい試合に勝ったことと、それ以上に待っていた選手たちが帰ってきたこと、ポポヴィッチさんのある意味でフットボール観以上に人間観にも触れたこと、忘れられない試合になりました。