J3で戦うということ~その1.町田ゼルビア昇格までの道から考える

今季からFC東京U-23がJ3リーグに参入し、既に2試合終わって、0-1,2-3と未勝利です。
はじめからJ3リーグ参入には反対だったのですが、せっかく試合するなら応援しなきゃ、とホーム開幕戦西が丘に行ってきました。
そこで感じたことは、やはりJ3参入には無理があったな、ということ、そしてスタンドの奇妙な雰囲気・・・
J2を目指すチームに対して、モチベーションの違うチームが入るのは、失礼ではないかという思いが拭えません。
それでも、前節の相模原戦でもこの西が丘でも、集客面では貢献しているので、J3チームとしては、お客を集めて勝ち点もくれるんだったらいいよ、ってことかも←悔しくないのか!
ちなみに、FC琉球って「J3リーグハイライト」で見ると、ホーム試合たいがい1000人以下、800人くらいの時もあり、沖縄の人ってサッカーに興味ないのか、相当深刻な数字です。

J3リーグウオッチャーなので、毎週「J3リーグハイライト」は欠かさず見ていますし、町田ゼルビアの試合は1シーズンに数回見に行きました。
それらを見て思うのは、2年前のJ3リーグ発足以来、年々レベルアップしているということと、J2に比べて、J3は、志の高いサッカーをするチームが多いということです。実際、J2より面白い試合が多いような気がする。なぜかといえば、今のところ降格がないことも一因でしょう。J2昇格を何年にもわたって挑戦して逃している長野パルセイロなどは、J2っぽいサッカーをする印象です。

さて、今季はレノファ山口と、大分との入れ替え戦を制して町田ゼルビアがJ2に昇格しました。
レノファ山口の爆発的な攻撃力がJ2でも発揮されるかも楽しみですが(ジェフ戦では発揮しないでね)、うちが何度か応援に行った町田が昇格し、そこに森村、重松だけでなく、谷澤までいるとは、なんともいえない気分です。

西が丘で見たFC東京U-23が、まじめにやってないわけではなく、それなりに一生懸命頑張っていましたが、J3チームを見ると、やっぱり「それなりに」でしかない、と感じます。

まずは、去年蘇我夫が野津田まで見に行った大分との入れ替え戦1st legの写真をアップしていなかったので、それをアップして、J3で戦うということを考えてみたいと思います。


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2015年11月29日、町田のホーム野津田で行われた大分との入れ替え戦、第1回戦のスタメン。
重松、森村もいます。
しかし、町田はなんといってもリ・ハンジェ鈴木孝司鈴木崇文のチームだと思う。今季ここにヤザが入ったため、重松はベンチスタートになってしまいましたが、前節途中出場して同点ゴールを演出したクロスはすばらしかった。すごい気迫、やっぱりウルフ。


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町田ゼルビアが、この入れ替え戦に行くまでの道も平坦なものではありませんでした。
シーズン初めからレノファ山口が飛ばして、町田とか長野とかが追いかける形。
ただ、町田は山口とは相性が悪くなく(J2でも先日町田が勝った)、2015年は同一カードが3試合あるレギュレーションでしたが(チーム数が奇数だったので)、確か2勝で、シーズン終盤に大一番を迎えることになりました。
それまでに町田が勝ち点を追い上げてきて、29節はまさに6ポイントゲームに。
町田にとって悪い試合ではなかったと思うけど、J3での山口というチームは、終盤に何か起こせる、特にエリア内で仕掛けるのでPKを取る確率が高いものでした。
終盤、アディショナルタイムだったか、町田は悪夢のような逆転負けを喫してしまいます。
へこみまくるような展開・・・
そして30節。
ホームに迎えた相手はJ-22。このJ-22は、さすがに1年でなくなったように非常に問題が多く、招集メンバーによってもクオリティが違ってきてしまいます。この試合は、翔哉をはじめ、リオオリンピックメンバーを多数招集した「強化試合」。
前節ダメージの大きい敗戦を喫した町田に、J-22最強チームが当たる。
なんとも不公平な・・・翔哉には悪いけど、町田を応援するワタクシ。
しかし、ここで町田はすばらしいメンタリティーを見せて、1-0で勝利します。
これが東京(トップチームのことよ)だったらどうだったか?なんて考える・・・
一方、首位の山口は福島にまさかの敗戦。またもや首位攻防戦が熾烈に。
その後町田は負けなしで進み、38節でとうとう山口と勝ち点で並びます。
そして迎えた最終節(39節)、実にシビれる展開で、町田はアウェイで長野、山口はアウェイで鳥取と、どちらも難しい相手で、先制されてしまう。
しかし、町田は鈴木孝司のゴールですぐ追いつき、山口は0-1のまま推移。
ここで町田には、山口敗戦の情報が入って歓喜するも、実際には山口もしぶとくお得意のアディショナルタイムに追いついていました。
町田の喜びはぬか喜びに終わり、勝ち点で並ぶも得失点差で山口の優勝、J2へストレートインが決まり。
町田は二度目の失意を味わいます。

そして迎えたJ2J3入れ替え戦でした。
また気持ちを切り換えなくてはならなかったわけですが、ホームでの入れ替え戦は、鈴木孝司の2ゴール(2点目は森村アシスト)で町田が見事に勝利しました。
こういう戦いの中で身につけたしぶとさか、重松がいやらしいプレーで大分DF若狭を退場においやり、勝利を引き寄せました。
その若狭が今季ジェフに加入するとは、この時点では思いもしませんでしたが・・・
アウェイ大分では、固さが目立ちましたが、それより大分が最後の最後まで立て直すことができず、結局町田が入れ替え戦を制して、今季J2に昇格しました。

この熾烈な昇格争いで、町田はすばらしいメンタリティとチーム力と、個人の力を発揮したと思います。
鈴木孝司は以前昇格したとき、通用しなかった悔しさを忘れられなかったでしょうし、重松も森村も、J1からJ2そしてJ3に移籍して、何も思うところがなかったとは言えないでしょう。
川崎でうまくいかなかった相馬監督も。

J経験者の少ないクラブもありますが、どのJ3クラブであれ、この町田のような戦いを経て、昇格しようと狙っているはず。
町田などはプロ契約の選手だけだろうと思いますが、J3クラブの中には、スタメンでも仕事をしながらプレーしている選手もいます。
マチュアだから気楽かといえばとんでもない、むしろどうしてもサッカー選手をやりたい人ですから、サッカーへの渇望は、それは強いものでしょう。

こういう相手と本当に真剣勝負をする覚悟が東京U-23にはあるのでしょうか?
こういう相手とU-23の高校生たちは試合をして勝てると、サポは思っているのでしょうか?
「経験だから」勝てなくても構わないんでしょうか?相手は真剣なのに?

なんか違和感を覚えてしょうがない。
でも応援はするよ、青赤のユニを着ている限り。

ひっそりと続く。
次回は、西が丘の琉球戦の写真、アップします。