「若者のすべて」

このタイトルで検索したら、3つ出てきました~
①1960年 ルキノ・ヴィスコンティ監督の映画
②1994年 フジテレビ水9のドラマ(キムタクも出ていた)
③2004年 フジファブリックの曲
 
下に行くほどわかんない~
フジのドラマは現在放送中のNHK朝ドラ「ひまわり」の脚本家岡田恵和が書いたものらしいです。
③に至っちゃ、、さっぱりしりましぇん・・・
 
今日は昼間っぱらからのんびりと主婦的幸せな(罰当たりな)日でした。
本でもまとめ読みしようかと思ったのですが、最近とみに読み書き能力が↓↓↓
なんとなく番組表を見たら「若者のすべて」が、目に入ったというわけです。
 
で、腰を据えて見ました。
 
ヴィスコンティは、出会った作品によってかなり違ったイメージを持つ監督かもしれません。
ワタクシのくちばしが黄色い娘っこの頃、ちょいとおませでナマイキな女子はこのヴィスコンティが好きだと決まっておりました。
わたしもそういう女子仲間に遅れをとるまいと好きなつもりでいましたが、後年オバになって見ると、そんなに好きでもないことに気がついた・・・
特に後期の作品は、どれも美しいけど冗長だったり退屈だったりするものも。
しかし「ベニスに死す」などは、やはりすごい作品です。
娘ッコの頃は、ワタクシと同じ人間か?思うほどお美しいシルバーナ・マンガーノの母と、あきれるほどきれいな息子ビョルン・アンドレセンをほれぼれと見たりしてたわけですが、これはダーク・ボガート演じる、お化粧が汗に混じって黒く流れ落ちるあの教授がすごいのです。
 
「ルートヴィヒ」も冗長な映画ですが、やはりルートヴィヒなるヘルムート・バーガーが心の崩れるのと同時に容貌も激しく崩れる様が見所でしょう。
 
この「若者のすべて」はもっと前の作品ですから、娘ッコ当時のワタクシどもはまったく興味をひかれませんでした。
その頃のアラン・ドロンといえば、既に大スターで、ワタクシたちの母親世代のアイドルでしたから。
しかし今改めて見ると、たいそう面白かったです。
 
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ヴィスコンティについて詳しくありませんが、この作品の頃には共産党を離れていたようです。
そうした思想的背景はともかく、いわゆる社会派のような内容ですが、このポスターを見てもわかるでしょう、やっぱりヴィスコンティ
美しいアラン・ドロンを美しく撮っているではありませんか。
さらにボクサーなんかやらせて、若くてきれいな肉体もたっぷりと。
 
しかし、この映画でもっとも印象に残るのはアラン・ドロン演じる弟にさんざひどいことをしまくる兄シモーネ(レナート・サルバトーリ)と、その相手のどうしようもない女ナディア(アニー・ジラルド)でしょう。この二人私生活でも結婚したそうですね。
ナディアは、溝口健二イタリア版みたいな女です。
アラン・ドロンはあくまで端正に、兄と彼女はどんどん崩れ落ちる・・・
なにしろ男ばかり5人兄弟の話で、それぞれの個性が描かれています。
そうか、こんなにおもしろかったのか・・・娘ッコ(の頃の自分)は、本当にお○゛カさんだなぁと思ったのでした。