「千年王国 ペルシアの彼方へ」

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有楽町スバル座は、昔ながらのロードショー館の雰囲気を残しているのが良いところ。
タダ券があるので、たまに行くのですが、たいがいはまあタダだからいいや、って作品で・・・
去年は松坂慶子主演、名前忘れたけど「東京ガス」の魚料理のおばあちゃん、と言えば東京サポなら誰でも知ってる女優さんが松坂慶子のお母さん役で「ベトナムの風に吹かれて」という作品を見ました。これもタダじゃなきゃ行かないと思うけど、そこそこに面白く見ました(介護がテーマでした)。

この「千年医師物語」は、珍しく予告編を見て見たいと思ったもの。

監督・フィリップ・シュテルツェル(スクルテルじゃないわよ)
出演・トム・ペイン(普通のイケメン。ロブ・コールという貧しいイングランド人の役)
    ベン・キングズレー(イブン・シーナというペルシャの賢人役)
    エマ・リグビー(レベッカという、ロブと愛し合う役)


制作国はドイツ、ハリウッドではなく、ヨーロッパの映画。

世界中で累計2100万部以上を売り上げたベストセラー小説「千年医師物語」の第1部を映像化した、中世のヨーロッパとペルシアを舞台に展開するアドベンチャー作品。11世紀のイングランド。少年ロブは、不治の病だった虫垂炎によって最愛の母親を亡くし、旅回りの理容外科医のもとに身を寄せた。やがて成長したロブは医学の道を志し、異国ペルシアのイスファハンへと旅立つ。苦難の道のりの果てにようやくイスファハンにたどり着いたロブは、世界最高の医師と呼ばれるイブン・シーナへの弟子入りを果たし、貪欲に医学の知識を吸収していくが、その貪欲さのあまりに禁断の行為に手を染めてしまう。主人公ロブに本作が映画初主演となるトム・ペイン。実在した賢人イブン・シーナを「ガンジー」でアカデミー主演男優賞に輝いたベン・キングズレーが演じる。
(映画.comより解説借りました)


野蛮で貧しい11世紀のイングランド、華やかに文化も商業も栄えるイスファハン、対照的に描かれています。
それらしい時代の雰囲気はなんとなく感じられますが、この作品が史実そのものを描いたものとは言えないでしょう。
もう少しキリスト教圏とイスラムユダヤ教との文化信仰的な関係性が描かれているかと思っていましたが、そのあたりはわりと浅い。悪役は単純に悪役でした。
むしろエンターテインメント、冒険物語として結構面白い作品です。
主人公ロブくん、普通なら4,5回死んでるところを生きながらえる。
あわや最期か、その瞬間!って展開は、韓流時代劇みたいな。
そういえば「馬医」に似たところもあります。
わかりきった展開ではありますが、ついハラハラしちゃって150分飽きずに見られます。
賢人イブン・シーナとロブの関係は、空手キッド(だったっけ?)とかスター・ウオーズなどと同じ師弟物というのか、少年は師を越えて、大きくなっていきます。
往路にも何度も死ぬ思いをした、イングランドからペルシャへの旅、帰路はあっさり無事に帰ったようでハッピーエンドでした。
イングランドでのロブの師であり親代わりにもなった親方が再登場するエピローグも微笑ましく、気分よく終わります。