山田和樹 マーラー・ツィルクス 第1回

特にクラシック音楽ファンというわけでもないのですが、蘇我夫はヒジョーに偏った音楽好きでして。
クラシックもジャズもロックも好きだけど、好みが偏ってる。
なんかいつの間にか、同じ作家、同じ曲のCDがやたらに集まる・・・その一つがマーラー
過剰、大仰、大仕掛け、粘着質。クラシック界のピンク・フロイド。とは、夫が勝手に言ってるんですけど。
 
で、24日土曜日、夫にくっついてBunkamuraオーチャードホールへ行ってきました。
わたしはマーラーについてなんにも知識はございません。ただ、好きは好き。
この日は、山田和樹指揮、日本フィルによるマーラー・ツィルクスの第1回公演。
交響曲9番を3つずつ分けて第1期「創生」、第2期「深化」、第3期「昇華」というタイトルで、最後の9番が2017年6月25日で終わります。それぞれに武満徹作品がカップリング。
そのまずは交響曲1番ニ長調「巨人」と、その前に武満徹の「オリオンとプレアデス」。
 
これが、某クレジットカードでチケットを申し込んだのですが、コンサート前にレクチャーとランチがセットになってるというもの。
イタリアンレストランでマーラーについてのレクチャーを30分、ひとくさり聞いてから、ランチ。
参加者が長テーブルに並んで座って食べるので、ちょっとばかし居心地悪い。
前菜とトマトのパスタと一口ステーキがのったメインと、ドルチェでしたが、なんか写真撮る雰囲気でない。
でも、ドルチェだけは・・・
 
 
 
 
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カシスのソルベ、ババロアののったケーキ、レモンピールの効いたチーズケーキ。
 
 
デザートを食べ終えたら、もうコンサート開演時間が近づいていました。
 
 
 
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おなかいっぱいになって、午後のコンサートってヤバいんじゃない?
と、思った通り最初の武満徹のは、曲が曲だけに、睡魔に引き込まれるよう・・・
チェロのソロが美しいのですが、これが特にす~~~っと気が遠くなる感じ。
でも完全に気絶することはなく、心地よく宇宙に漂っておりました。
 
休憩時間にコーヒーで気合いを入れて。
 
マーラー交響曲1番「巨人」、「花の章」つきです。
「花の章」は決定稿にはなく、「ハンブルク稿」と言われる譜にあるもので、これを第1楽章と通常の第2楽章の間に入れて、5楽形式になっています。
と、言われてもワタクシほほ~と感心するばかりなのですが、ともかく「花の章」は美しくて青春の香りが漂う曲です。
指揮者山田和樹は、東日本大震災後の被災地で、「花の章」だけの公演をしたそうですが、いい選曲だと思います。
 
どうしてマーラーはこれを決定稿では、削除してしまったんでしょう?
瑞々しくてきれいなのに。
 
若いマーラーの作品を若い指揮者が振り、元気の良い若さみなぎる曲となりました。
後半の葬送行進曲も陰気さよりも、何か奇妙なモンスターが出てきそうな感じでおもしろく聞きました。
ついでに、勝手に「井出君(本当は柏のまっすーに似てるけど)」と呼んでた若いイケメンチェリストを眺めるのも、いとをかし。
 
マーラーがクラシック史上ワーストとも言われる悪妻アルマと結婚してからの作品(ケン・ラッセルの映画「マーラー」でのアルマ、すごい~)、後期の陰気な作品がどういうふうに演奏されるか、興味がわきます。
 
 
マーラー・ツィクルスについては、詳しくは↓