こんな時には家で映画でも〜「グエムル 漢江の怪物」
って、いつまで続くんじゃ〜
と、今日二度目の叫び。
当分続くんでしょうなあ。
Amazon プライムでなんかないかなあ、と見たけど、食指動かすような作品はなし…
先日「パラサイト」を見たばかりなので、じゃこれでも見ようということに。
作品の位置づけとしては、「殺人の追憶」と「パラサイト」の間に作られたもの。
すると、作家も少し息抜きをしたくなった、というようなメンタルだったかもしれません。
TVで初見です。
わたくし、怪物映画にはてんで疎く、TVのウルトラマンは結構好きだったけど、マニアックにこだわるほどではなく、まして映画の怪物だのキングコングだのゴジラだのエイリアンだのアナコンダだのジョーズだのは全部苦手の部類です。
映画館でみたものはほとんどない、TVで見ただけ。
ですから、怪物映画としてのこの作品をどうこう評価するのは難しい。
この作品は「パラサイト」にそのまま繋がる家族映画として見ました。
そう見ると、たいそう面白い。
一つの家族が危機に直面する、その時しょーもないダメ親父が…というのも同じ。
ソン・ガンホ演じる親父のダメさ加減がすごくて、その理由をお祖父さん(親父の親父)が「2歳の時栄養が足りなくて」というのも本当ではないかと思ってしまう。
しかし、この親父とその弟妹、そして親父の子にしては勇気があり賢い娘と、始めはバラバラのように見えた家族が、危機に対しては、がっちり団結し、助け合い、戦い、大きな犠牲を払いながら再生する。
家族の物語と見ると、よくできた作品で、笑いあり涙あり。
最後のシーン、娘の代わりに家族となった男の子の賢いことばに、ついホロリときます。
で、危機とは、この作品の場合怪物ですが。
お約束のステレオタイプではあります。
怪物が生まれる原因となり、ダメオヤジをさんざんいたぶるマッドサイエンティストがアメリカ人で、米軍がかなりおちょくられているのは、韓国の人の心情を反映しているのかもしれませんが、まあ敵役にするのに便利ということかも。
ダメオヤジはしかし不死身ぶりを発揮します。
わたしは前述のように怪物などにはからきし弱いので、黒々としてヌメヌメしたヤツが、いやに機敏で頭も悪くなさそうなのが、結構怖かったです。
口の中に口があるメガマウス構造はエイリアンからの伝統?なのかしら。
こういう映画はお約束通りであって良いと思います。
お約束通り、最後にひと吠えするし。
最後にワヤになって、ちょっと乱暴に片付けてしまいますが、これも悪くないと思います。
とにかく、極端なダメオヤジがヒーローになり、復讐劇を完成させれば良いのです。
そういえば、ハリウッド映画にもこういうパターンあったなあ…
「宇宙戦争」もそういう話だそうだけど、わたしはTVでいいかげんにつまみ食いしただけだから覚えてない。
「アルマゲドン」も父親が娘のために犠牲になる。
けど、ここまでダメオヤジではない。
何よりソン・ガンホの演技が記憶に残る作品でした。
追記…怪物がウィルスを撒き散らしているということで、一家含め付近の住民が保護というか拘束され、娘を救うべく脱出した一家が指名手配され、難儀する。結局ウィルスは存在しなかった、というエピソードが、偶然にも妙にタイムリーでした。が、こっちは怪物はいないようだけど、ウィルスは本物…