「竹内栖鳳《班猫》とアニマルパラダイス」とおやつパン。
コロナ禍が来てから、本当に遠出しなくなったのですが、お天気は良いし、ここ2ヶ月は意に反して閉じこもっていたので、たまには美術館になぞ行きたい〜ということに。
最近はどこの美術館博物館も予約制になっていて、混雑することはないようです。
場所もまあ恵比寿から歩くくらいならいいか・・・と、山種美術館へ、猫ちゃんの絵を見に。
絵画といっても本当に色々、来年日本に来るというカラヴァッジョの「キリストの埋葬」のような、見るものに激しいインパクトを与えるものや、子どもでも知っているムンクの「叫び」のような不安を掻き立てるもの、ラ・トゥールのようなきれいだけど何か?(個人の感想です)みたいな絵もある・・・
日本画も色々だけど、西洋絵画に比べるとどちらかと言えば押しの強くない作品が多い印象、今回の展覧会では、概ねその生き物の愛らしさや美しさ、愛おしさを描いたものが展示され、のんびりのほほ〜んと見るには良いものでした。
山種美術館所蔵の竹内栖鳳を中心に、明治から平成までの日本画が展示されています。
メインは竹内栖鳳の「斑猫」。
静岡県沼津で偶然出会った猫が気に入り、自宅へ連れ帰ったというのだから、野良ちゃんだったのでしょうね。
半野良だったのか、栖鳳に何枚もスケッチさせてあげるくらいには慣れていたようです。
それでも、緑青のような瞳は鋭く、背中を舐める仕草はしなやかだけどすぐ次の行動に移れそうな力強さ、毛並みには金泥を使って、猫の美しさが表現されています。
栖鳳の動物画は「匂いまで描く」とか言われるほど写実に優れていたそうです。
作品によっては日本画らしい省略されたものもあり、ミミズクの絵などは、その枯淡な筆致で描かれた姿がとても愛らしい。
風に揺れる青い笹とツバメの絵も、軽く描いたように見えるけど、夏の爽やかな気配が伝わる作品です。
栖鳳の作品の他に、その弟子に当たる画家の作品も展示されていました。
日本画家には全く知識がないので、橋本関雪、上村松篁くらいしか知らなかったのですが、西山翠嶂の作品「狗子」がコロコロと愛らしくて気に入りました。
しかし、日本画に親しむ機会が多くなかったせいか、無知なことに、名前を隠して絵を見せられたら、誰の作品かほとんど当てられそうにない・・・
ただ、奥村土牛だけは、個性が際立っていて、わたしのようなど素人でもわかります。
鹿とか犬とかどれも顔がくっきりと三角・・・うさぎの顔も変わってる・・・
可愛いかどうかはともかく、面白い。
愛らしい、ユーモラスな、体温が伝わるような、あるいは絵画的で美しい、さまざまな動物、鳥の絵を堪能して、グッズショップでおみやを。
結局栖鳳4作品、西山翠嶂1作品を選びました。
そしてテクテク歩いて恵比寿駅に帰り、アトレでル・グルニエ・ア・パンでおやつのパンを。
クロワッサン・ポムと名前忘れたけどブリオッシュ生地にカスタードクリームの入ったパン。
りんごの下にカスタードクリームが入っています。りんごの酸っぱさとよく合う。
ブリオッシュの方はたっぷりのバニラカスタードがとても美味しい。
恵比寿には他にも美味しいパン屋さんがあるようですが、ここはアトレの中で買いやすい。
恵比寿に出かけた時の楽しみの一つです。