リーグ最終戦余話

「思い通りにならないのが、フットボール!」ということをイヤというほど
思い知らされたリーグ最終戦・・・

その日、わたしは立川の家に所用のため帰っていました。
夫は船橋から出たので、夫婦別行動。
支度を始めて、チケットを見ると・・・
あれ?G裏だと思っていたら・・・あ、そうだそうだ、チケット発売日午後に買いに行ったら
もう売り切れで、仕方なくバクスタ指定席にしたのだった・・・じゃ、ゆっくり行くか。

でも1;45には着きました。
喫煙場所で夫を発見。真っ黄色。レプリカユニの下にまたナビ杯優勝記念Tシャツまで着てる・・・
「東京サポはなんだよ、余裕だね、出足遅いよ。食べ物屋にゴキブリみたいに群がってるよ」と、失礼なことを言う。そして、
「ぜ○んさんは、ハットトリック食べられたかな。東京サポが食いまくってたから、遅く着いたらありつけないよ」と、なぜか東京サポの食欲についてうるさい。
「わたし今日は、前から8列目なの。すごく近い。カメラ忘れた~!持ってきた?」
と聞くと、「カメラだあ?そんな余裕ないよ!」・・・ごもっとも。

試合については、省略。もうあちこちにコメしたし、今はあまり思い出したくない。
バクスタアウェー指定席は、ジェフサポも半分近くいたかしら?
わたしの後ろはほとんどジェフサポ。
呉越同舟状態。
開始前の東京サポのいたずら、ウェーブも参加したりしなかったり・・・
夫のいたホームバクスタでは「なんだよ、あいつら」とブーイングだったそうです。

サポのお行儀ランキングというのを考えると、
ジェフサポはランク上の方、
上位に新潟サポ、わたしの印象ではジュビロサポなど?
東京は中位・・・でしょうか、ちょっといたずらするし、過去には問題もあったから。
下位は・・・アレとかアレとか・・・

さて悪夢の10分足らずにバタバタと失点を重ね、巻がDFと化し、東京のロングボールを鬼のような顔で跳ね返しているのを見ると、どうしたって得点できそうもない雰囲気となり、ジェフの勝利。

試合終了とともに、大喜びのジェフサポ、選手たち!
しょげかえった東京の選手たち、呆然とする東京サポ。
まるで、ジェフが優勝し、東京が降格したようにさえ見える。
カップを奪い取れ」を歌ったけど、選手の顔はあがらなかった。
良い入り方をして、2点リードしたのに、この大逆転負けはしょんぼりしてもしかたないでしょう。でも、このシーズン楽しませてくれたし、まだ天皇杯もあるのに・・・

ホイッスルが吹かれると、わたしはそのときは不思議にがっかりするより先に、後ろを向いて、ジェフサポのカップルに「おめでとうございます!」と、言っていました。「ヴェルディどうしました?」と聞くと、ずっと携帯を見ていた彼は「負けました!」「で、ジュビロは?」「それが、携帯つながらなくて・・・」そのへんのみんな、彼の手元を見つめる。
「あ!・・・ジュビロ負けた!」彼の手が震えています・・・
「じゃ、入れ替えもなしですね!ああ、良かった!ほんとに良かったですね!」
と、わたしは「お人好し東京」ぶりを存分に発揮していましました。
もう、もらい泣き・・・

それから、東京グッズをしまって、夫のいるホーム席に乱入・・・
じゃなくて、移動。
一緒に選手のあいさつを見ました。
もう、巻、下村、大泣き。
わたしも夫も、隣のおじさんも、泣く。
前のおじさんも「いい!許す!」と叫びつつ男泣き。
ミラーさんは、礼儀を重んじる人なのか?よくわからないけど、
巻がことばにならないあいさつをしている間、下村に
「なんでおまえがあいさつしないんだ?巻じゃなくて、おまえがキャプテンだろう、あいさつしなさい」と言っているようなそぶり・・・下村はまあまあ・・・と言って次にあいさつ。
下村も筆舌に尽くしがたく悩み、苦しんだことがよくわかることばでした。

確かに彼はどうしていいかわからないような感じでプレーしていた試合が多かった・・・

選手があいさつにグランドを回るとき、東京サポも大勢残って、拍手していました。
・・・サッカー好きで良かった・・・東京サポでよかった・・・そう思ってまた涙。
センチメンタルすぎるという批判もあるだろうけど、フットボールの良さは、ただ試合だけではない、その周縁のドラマもあってこそ。


さて、みんなででんぐりして、オブラディオブラダも歌って、お祭り騒ぎはつづく・・・


味スタで行われていた緑ー川崎戦、後から見ると気の毒としか言いようのない福西の退場!土肥はナイスセーブを繰り返していたのに、契約非継続だそうで・・・なんだか寂しい・・・試合に勝ったのは、ジェフの力ですが、他の2試合がこういう結果になったのは、全く幸運としかいいようがありません。

夫は今日になっても興奮冷めやらず、試合のことを思い出しては
「はにゅーがジェフを甘く見てくれて、助かったよ。足がつったって、ジェフの頃なら自分から代えてくれなんて言わなかったよ。」
「ウチの4点は、塩田も絶対取れない良いシュートばかりだったね。長友もシュートは櫛野じゃなきゃ取れたよ。脇の下抜けただけだもん」
・・・まったくもう、黙って聞いてりゃ・・・わたしもキレた!
「あっそ。そんなに残留争いが楽しいなら、また来年もやったら?」
と言うと、「楽しくないよ。苦しいよ」
「じゃ、なんでそんなに偉そうに言うの?いっとくけど、オタク(ジェフのこと)は、15位なんだからね!ウチは残念ながら6位ですけどっ!
と言うと、蹴られそうになったので、梶山みたいに反転、
「イエローだからね!今の!」

・・・また来季もこんな騒ぎはイヤです。
お互い、上の方でやりましょうね・・・でも、最終戦に優勝をかけて当たったり・・・は、ありませんよね?