府中市美術館〜池内晶子 あるいは、あるいは、地のちからをあつめて

わたしは新型コロナの感染リスクがとても高いので(マジです、そして罹ったら多分命に関わる)、非常にビビっています。

もうすぐJリーグも開幕するので楽しみではありますが、そんなこんなで2月開催の試合は自重しなくちゃいけないだろーなー

3月になって感染状況と3回目のワクチンで免疫がついたであろう頃合いを見計らって、試合には恐る恐る行くことになりそう…状況次第ですが。

 

で、「密」を避けながらの楽しみというと、この府中市美術館は京王線東府中駅(府中競馬の時間に重なることはないので、普段は乗降客は少ない)からバスならすぐ、歩いても15分くらいのいい場所にあり、いつも面白い企画が用意されていて、うちは好んで出かけています。

 

まずは森乃珈琲店でランチを。

 

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スープ、チキンのトマト煮、人参のフラッペ、大根のピクルス、サラダ、玄米ご飯。

特別に美味しいというほどでもないけど、毎回食べています。安心の味。

風がなく日差しが暖かかったので、外のテラスで頂きました。

 

 

美術館の今回の企画は

 

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池内晶子というアーティストは知らなかったのですが、これが美術館での初個展だそうです。

 

池内晶子の美術館での初個展です。
池内は絹糸をつないで帯や紡錘状のかたちをつくり、空間にはりめぐらして、周囲の空気を含みもつ作品を発表してきました。糸のみを用いて造形するミニマムで繊細な作品には一方で、絹糸という素材の持つ歴史や文化的背景、展示会場の場所性など、外部との多様な関わりが織り込まれています。1980年代末より活動をはじめ、近年は東京都現代美術館国立新美術館のグループ展や新潟での芸術祭に参加するなど活躍しています。
今回は展示室を大胆につかい、ほぼ現場での制作による新作を発表します。池内は事前に美術館とその周囲をリサーチして場所の特性を受けとめ、この場でしか生まれえない空間を、丁寧な手仕事により準備しています。しなやかで力強い世界に出会う、またとない機会となることでしょう。

 

池内が作品に糸を用いたのは1988年のこと。以来、糸との丁寧な対話は、34年の間つづけられています。
はじめはポリエステルや綿など、色々な素材の糸を使っていましたが、次第に絹糸に絞られていきます。そして絹糸は編むのではなく、結んでは切ることを繰り返しています。結ぶ行為は池内にとってとても重要です。糸を結ぶことには「縁を結ぶ」という意味が込められています。この行為は、池内自身や家族の記憶との、あるいは社会との、あるいは「地球や生物が誕生した時代からずーっとつながっている自然の意思のようなもの」とのつながりを、象徴的にあらわしているのです。

 

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池内晶子 あるいは、地のちからをあつめて 東京都府中市ホームページ

 

 

写真のように本当に細い糸を繋いだ作品なので、よーくみないとまったく見えない部分も少なからずあります。

目を凝らしたり、ちょっと見る角度を変えると、突然のように糸がかすかにそよいでいるのがわかります。

なんじゃこれ、と思ってしまったらおしまいな作品。

しかし看板にある作品など、何だかずっと見入ってしまうような、不思議なものです。

床が写真のように白ならなお良かったのかもしれません。美術館の床は木材そのままです。

それでも細い赤い糸が、よく見ると思いがけずすぐそばまで円を描きながら迫ってきて、ちょっとした驚きを覚えます。

宙に浮いている四角っぽいものの角は東西南北を指しています。

それが下の円につながっていて、小さな揺らぎを…鑑賞者の動きが空気を揺らすことで…伝わっていきます。

 

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他にも捻って1本にした白い糸が上から下がって床に着く直前で小さく揺れていたり…

十二単のような色合いの糸を何本もハンモック状に垂らした美しい作品も。

部屋一面に無数の赤い糸でハンモック状につなげた作品は、角度でまったく見えない糸が、少しずれると見えてきたり、つい見入ってしまいます。

その後ろの白い壁に十二単のような色使いの作品があったのですが、スタッフに教えてもらわなければ気がつかなかったかも。

なにしろ細〜い糸を重ねたものなので。

 

 

意外と集中させられる作品展だったし、最後に映像で紹介されていた会場の2階から渡された糸は、とうとうその先がわかりませんでした。

糸をかけてどないすんじゃ、とか言わないでね。

 

 

常設展もざっくり見てみました。

入れ替えがあるので、初めて見るものもたくさんあります。

今回はいくつかのテーマの中から「府中・多摩美術探訪」のコーナーに小山田二郎の「鳥女」があったので注目。変な絵だなあ。

府中に住んでいた57歳の頃、「ラーメンを食べに行く」といったきり出奔、妻子を捨てて、20歳の愛人小堀玲子(日本画家・小堀鞆音の孫)と同棲したと。芸術家にはよくある話ですが、しょーがないオヤジですなあ。

 

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これが「鳥女」。

感情の強さが伝わってきます。

展示されていないけど、78年の作品「夏の虫」なども面白い。

1950年代の風景画などは結構気に入ったので、絵葉書を買いました。

でも、これ誰に出そう…

もらった人、気を悪くするよね…

 

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「顔(いやなやつ)」というタイトルです…

もしかすると自画像のような作品ではないでしょうか?

 

まあこれは手元に置いといた方が無難ですな。