ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK The Touring Years

立川シネマシティでやっていたので、ちょっくら見てきました。
同じ館内で上映されていた「君の名は。」は、全上映時間でチケット完売。たいした人気ですなぁ。
ふだんアニメを全く見ないわたしの友達も見たくらいだから、そういう「普段はアニメ見ない映画見ない」人々をも動員してるのでしょう。
が、生来うちはへそ曲がり。はやっているからって、見ない。流行に取り残されるなんて、全然平気。
トシヨリだし、ね。

しかし、The BEATLESという流行、一大ムーヴメントにはしっかり乗っていたのでした。

夫はビートルズ日本公演を見たという、歴史の証人。
わたしはTVでニュースを見ながら、ビートルズにキャーキャー悲鳴をあげる女の子について「こんな子になるんじゃありませんよ」と、親に言われてたような・・・
でも、その後何年かして、学校の友達の影響でストーンズ大好きになっちゃうのでした。

わたしにとってビートルズは、それまでのビートルズファンが「なんじゃ、こりゃ?」となった「リボルバー」あたりからで、ストーンズが常に比べられる、そして常に後塵を拝することになる存在でした。
だからビートルズが解散を発表した時は、なんだか少し重しがとれたような気持ちになったのを覚えています。
そして、ずっとロック好きだったのに、ビートルズをあえて避けていたような・・・そのまま過ぎてしまった。
でも、"Hey Jude"を歌うくらいはできるけど。

で、このロン・ハワード監督の「ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK」。

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ビートルズ再発見でした。

もともとビートルズ大好きな人が見たら当たり前なんだろうけど、わたしのような妙にゆがんだ記憶をもったものには、これは大変新鮮で感動的ですらある映画でした。
デジタルリマスター版で甦った音のすばらしさ。
若き日の4人が、それぞれにイケメンなこと。
そして、4人の声の美しさ。
ストーンズ大好き娘だった頃、ビートルズの雑味のない美しい声がロックっぽくないと嫌っていたのだけど、今更ながらきれいなものはきれい、と認識。


彼らがいかに非凡でいかに音楽を愛していたか。
キャーキャー言われるツアーの日々にうんざりしてしまったことも、納得できます。
アイドルであり、有名であることで傲慢になったこともあったけど、結局音楽がやりたい、という純粋な気持ちが一番強かったのでしょう。

日本公演は、もうツアーにうんざりしていた時期に行われたものでした。
その上ホテルに缶詰になって、気の毒でした・・・
夫は、その頃PAなんかなかったし、キャーキャー言う声で、ほとんど聞こえなかった、と言ってますが、フィルムを見ると、他の国で行われたコンサートに比べればおとなしい。
国技を行う武道館でやるとは怪しからん、と右翼が怒っていた、というのはぼんやりと記憶しています。
その後武道館では数々のコンサートがありましたから、なんでも先駆者は大変。

フィルムは、アップル社での野外コンサートで終わり。
解散後のことにはまったく触れず、まさにビートルズとしていさぎよく完結しています。

ストーンズはミックとキースがいれば一応ストーンズだけど、ビートルズはあの4人でなくてはならなかった、と。
だから4人で続けられなければもうビートルズは終わるしかない。
しかし、言うまでもないけど彼らの音楽は彼らよりずっと永く生きていく・・・

さて、また明日青赤の前田さんのチャントで"A Hard Day's Night"を歌いましょ。